土砂崩れの不明者91人に=残土流出、人災と発表―中国・深セン | ニコニコニュース

中国南部の広東省深セン市で発生した大規模土砂崩れは21日、行方不明者が91人に達した。国土資源省は違法に持ち込まれた建設残土の山が崩れた「人災」との調査結果を公表。写真は倒壊した建物=21日【Imaginechina=時事】
時事通信社

 【香港時事】中国南部の広東省深セン市で発生した大規模土砂崩れは21日、行方不明者が91人に達した。国土資源省は違法に持ち込まれた建設残土の山が崩れた「人災」との調査結果を公表。救助当局は生存者がいる可能性のある場所を中心に、約1500人を動員し捜索活動に当たったが、現場は雨の上、厚い土砂に覆われ、作業は難航している。

 国土資源省によると、広東省の地質災害の救急チームが現場入りした。調査の結果、崩れたのは山自体ではなく、人工的に積み上げられた建設残土だった。堆積量が多く、斜面が急だったためバランスを失ったという。

 専門家は「残土の山は不安定な状態だった」と指摘している。

 骨折などによるけが人は16人。住民の避難所には620人以上が滞在している。土砂崩れは38万平方メートルに及び、残土の厚さは数メートルから十数メートルに達する。付近の三つの工業団地の15社33棟の建物が倒壊したり埋まったりした。33棟には工場のほか、宿舎、食堂なども含まれる。

 国営新華社通信は土砂の直撃を受けた工業団地の関係者や近くの住民の話として、残土の山があった場所はもともと採石場だったが、昨年から残土置き場として使われるようになり、数百台のダンプカーが連日、残土や廃棄物を運び込んでいたと報じた。