厚労省が立ち入り検査に入った熊本市の「化学及血清療法研究所」=21日午前
共同通信社

 熊本市の「化学及血清療法研究所」(化血研)が必要な届け出を怠ったまま強い毒性を持つボツリヌス毒素を運搬していた問題で、厚労省は21日、感染症法に基づき化血研を立ち入り検査した。ボツリヌス毒素の管理状況や運搬記録を詳しく調べる。

 厚労省などによると、ボツリヌス毒素など犯罪に使われる恐れのある病原体を運搬する際には、都道府県の公安委員会に届け出て「運搬証明書」の交付を受けるよう感染症法に定められている。しかし化血研は、07年10~12月と、今年10月の計4回、届け出が必要な0・1ミリグラムを超えるボツリヌス毒素を運搬する際、県公安委に届け出ていなかった。