恋愛中の人は、結婚したいと思ってはいても、その多様性についてまでは想像したことがある人は少ないのではないでしょうか? たとえば、遠距離恋愛から結婚に結実したら、週末婚や月末婚といった通い婚の可能性が出てくるかもしれません。また、お互いの状況によっては、事実婚のかたちをとる場合もあるでしょう。最終的に大切なのはかたちではないと思うのですが、みんなはどう考えているのかな?
婚活サイト「エキサイト恋愛結婚」が、婚活まっ最中な会員さんたちに「籍を入れない事実婚について、あなたの考えは?」というおもしろいアンケートを実施しました。回答例は「良いと思うし、自分もありかも」「自分は抵抗あるが他人のは構わない」「非常に抵抗がある、ありえない」「分からない」「その他」の5択です。
その結果、1位は、男女とも「自分は抵抗あるが他人のは構わない」で、女性52.2%、男性43.9%でした。婚活女子のコメントを見ると、「自分としては籍を入れない結婚はしたくないが、他の人は再婚とか子供がいたりとかで仕方ない場合もあると思うので」という“他者容認”派、「確約がないと不安だから」という“自己承認”派、「自分は初婚なので一度は籍を入れたいです」という“初婚”派など、それぞれ納得できるものばかり。
婚活男子は「籍=責任だと思うので、個人的には抵抗がある。山あり谷ありの谷の時、揺るぎない土台が籍だと思っています。足元がしっかりしていれば、またジャンプできますからね。考えが古いかな…」という“コンサバ”派、「生まれてくる子供がかわいそう」という“子供重視”派、「海外では当たり前のことですが、日本においては後々、いろいろ問題が出てきます」という“アンチグローバル”派など。でも子供が要のようです。
2位は、男女とも「良いと思うし、自分もありかも」で、女性31.6%、男性31%。婚活女子のコメントでは「現に今、お互いの姓を名乗りたいため、破局しました」という“苗字変えたくない”派多数。「もし、離婚や死別の後に経済的に困らないのであれば、入籍しなくても良いのでは」という“リア充”派、「結婚の失敗がないから」という“籍を汚さない”派と様々。女性だけ姓が変わることへの批判は、まさに現状を憂慮しています。
婚活男子は「子供ができた時は籍を入れないとね」という“子供重視”派コメント多数。「新たに子供を持たない年齢であれば、入籍する意味はないと思う」という“事実婚ド真ん中”派50代、「法的なことが絡んでくるので、若い時は考えられなかったけど、年とともにどーでもよくなっていってます。こだわるところはそこじゃない」という“事実婚予備軍”派40代と、年齢的な変遷も。子供ができればコンサバ派に戻るでしょうけどね。
同じアンケートが、2012年にも実施されていました。結果は、1位がやはり男女とも「自分は抵抗あるが他人のは構わない」でしたが、女性は57.6%、男性が46.5%。2位は、女性が「良いと思うし、自分もありかも」と「非常に抵抗がある、ありえない」が同数で19.3%、男性は「良いと思うし、自分もありかも」で26.8%でした。婚活女子の「事実婚? 同棲でしょ」という吐き捨てるようなコメント、婚活男子の「それなら結婚の意味というものを考えてしまう」というコメントが印象的でした。
わずか3年間で、ある意味、認知度が上がってきたともいえる事実婚。逆にいえば、日本ではこれまで強い違和感が持たれてきたのも事実。みんな、人それぞれの考えがあるから……と他者を認めつつも、自分の結婚としてはまだまだ、よほどの理由がないとスルーできないものがあるのも、また事実のようです。時流はとりあえず知っておきたいですよね。結婚という社会的行為と自分の意識をすり合わせてみることで、結婚観がよりクリアになるのではないでしょうか。そういうビジョンを持つことが、自分らしい結婚に至るための婚活を下支えしてくれると信じます。