ごま油でOK? インド発祥「アーユルヴェーダ」は自分でできる! | ニコニコニュース

『はじめてのアーユルヴェーダ』(HIKARU/主婦の友社)
ダ・ヴィンチニュース

 「アーユルヴェーダ」と聞いて真っ先に思い出すのは、眉間にオイルを垂らす光景ではないだろうか。アーユルヴェーダとは、古代インドで生まれた、心身ともに健康に暮らすための伝承医学である。それが今、美や健康を追求する人々の間で注目されている。
 そんなアーユルヴェーダを、自身の学んできた「ヨガ」と融合させながら広める活動を行っている女性がいる。それが、今回紹介する本『はじめてのアーユルヴェーダ』(主婦の友社)の著者、HIKARU氏である。

【詳しくはこちら】ダ・ヴィンチニュースへ

 著者はもともと、国内外で活躍していたファッションモデルであった。あるときヨガをはじめ、体のつくられ方や食生活への関心が高まった筆者は、女性としての体や生き方をもう一度しっかり見つめ直したいと考えるようになる。そこで出逢ったのが「アーユルヴェーダ」であった。

 「インドの伝統的な伝承医学」などと言われたら、「難しそう」「何か特別な準備が要りそう」といったイメージから、敬遠してしまっても無理はない。しかし、この本を開くと、アーユルヴェーダの意外なお手軽さに、肩の力がスッと抜けるような感覚を覚えるのだ。

アーユルヴェーダによって食事や生活のリズムが整えられるようになってくると、毎日がとても豊かに感じられるようになり、生きることが楽しくなりました。

 そんな筆者が提案する、アーユルヴェーダを生活に取り入れるプログラムは、どれもシンプルで、手軽なものばかりである。

スーパーで太白ごま油を買ってきて、今日からマッサージをはじめましょう。

 そんな冒頭ではじまる本書では、実際にスーパーで手軽に買えるものを使った、美容と健康を手にするための数々のヒントが紹介されている。「スーパーで買える?」「こんな身近なものを使って?」と、敬遠しがちだったアーユルヴェーダのイメージがガラっと変わる。

 アーユルヴェーダの基本は、実はとてもシンプルである。例えば、アーユルヴェーダの中でも基本的な健康法、「オイルマッサージ」。本書でも、自分でできるオイルマッサージの方法が紹介されているのだが、そこで著者がオススメしているのは、「太白ごま油」を使ったマッサージ。ごま油といっても、中華料理で使われる焙煎ごま油ではなく、ここで使うのは、無色透明でほとんどにおいのない「太白ごま油」。皮膚から早く吸収され、体内組織の細部まで浸透しやすい性質を持っているごま油には、体を温める効果がある。さらに、抗酸化作用がとても高いため、一度熱処理をしたものはさらにアンチエイジング効果が期待できるオイルとなるという。

 仕事や家族の世話に追われ、目まぐるしく過ぎていく日々の中で、「自分のためだけに使える時間」はどれくらいあるのだろうか。そんな中では、「自分自身」に意識を向け、対話し、調整し、癒す時間を取れているのだろうか。自分を労わってあげるセルフケア、アーユルヴェーダを生活に取り入れることで、リラックス効果やヒーリング効果はもちろん、不眠や冷え性、頭痛や疲れ目、便秘や食べ過ぎ、月経不順などのプチ不調の改善が期待できるという。

 紹介したオイルマッサージ以外にも、白湯やヨガを使った「タダ」でできる健康法の紹介や、スーパーで手にはいる「スパイス」、無塩バターを使った「ギー」の効果とその取り入れ方など、体質改善のためのヒントを写真付きでわかりやすく、そしてコンパクトに紹介してくれている。アーユルヴェーダ入門にはぴったりの一冊だ。

文=A.Nancy