​大分県、一人で858万円のプレミアム商品券を購入した男性が問題に | ニコニコニュース

マイナビスチューデント

12月21日放送、「NEWS ZERO」(日本テレビ)では、プレミアム商品券の問題点について。

大分県姫島の30代男性が、一人でプレミアム付き商品券を購入額を超える858万円分を使っていたことが明らかになった。プレミアム商品券は、自治体が地域振興のために発行し、購入額よりお得にお買い物ができる仕組み。男性は購入制限の12万円分と親戚などの代理や転売などで購入し、858万塩分を手にしたという。男性は111万円分は返金したと明かした。法律上の問題点はないが、実際に購入できなかった人もいるため、注意が必要だ。

滋賀県甲良町では、町長らの不適切な購入が明らかとなった。一人2冊までが制限だったが、町長は5冊、前議長は30冊を購入。開かれた議会で、町長の不信任決議案は否決され、前議長には議員辞職勧告決議案が可決された。両者はいずれも任期を全うする考えだ。

秋田県秋田市では、使用可能店舗の中にキャバクラ店があって問題となった。性風俗店やパチンコ店などは使用可能店舗になれないが、キャバクラやホストクラブ、従業員が接待する形式のスナックなどは、風営法第二条1項2号に規定された「2号営業」は除外していないのだ。商工会議所の会員企業にそういった業種があるため、キャバクラやホストクラブでも利用が可能となってしまった。

熊本県八代市では、先着順で代理購入したことが裏目にでた。一人で600万円分を買い占める人などが現れて、苦情が殺到。一人で300冊以上買った人が16人出るなど、最高は620冊買った人も。割増分124万円分を一人で手にした計算となってしまった。

また、福島県が宿泊費を最大5,000円補助する「福が満開、福のしま。」旅行事業では、発売した4万枚のうち、1万7,893枚が精算されず未発券となってしまったことが明らかになった。当初、コンビニ端末から出力される受付票が4万枚に達した時点で「22分で完売」と語ったが、実際は半数近くの券が売れ残ってしまった。

秋田の「アキタノ旅クーポン」は11分で3万枚が完売とされたが、こちらも販売したコンビニのシステムトラブルなどで8,865枚が売れ残っているなど、トラブルも続出していた。

プレミアム商品券は、政府が地域振興のために創設したものだが、問題点も多数指摘されている。例えば経費の問題。発行に莫大な経費と事務手数料がかかっているため、その分は税金で補われることになり、財政に負担がかかる。すべて税金で賄われるため、事務員の雇用は生み出すかもしれないが、需要喚起になるとは思えない。発行にかかる莫大な負担はすべて税金だ。また、買い物と言っても、多くは生活必需品の購入に使われるため、政府が望んでいるような新たな消費に回る可能性は少ない。

結局、日用品を安く購入できて終わり、ということになりかねない。これは商品券というものである以上、避けられない現象だ。買い物できる店が決まっているため、日用品の買い物にばかり使われてしまう。それに原資は税金のため、使わなかった人の税金が使った人の税金に充てられるという不平等感も加速させる。購入した人だけがトクをする仕組みのため、購入しなかった人は相対的に損をする。これならば、全国一律で商品券を配ったほうが良かったのではないだろうか。

そして、一旦プレミアム商品券で安くなったものが、商品券がなくなれば割高に感じて、余計に消費が落ち込むのではないかという懸念がある。

これらの問題点を踏まえて、次の景気対策に活かしてもらいたいものだ。