スター・ウォーズの世界を楽しみながら、禅の教えを学べる画期的な1冊『スター・ウォーズ 禅の教え エピソード4・5・6』が、2015年12月11日(金)に発売された。「スター・ウォーズ」エピソード4・5・6のシーンに合わせ、曹洞宗徳雄山建功寺住職で、世界的な庭園デザイナーでもある枡野俊明が「スター・ウォーズ」の中に見る「禅」を読み解く。シーンと禅語の組み合わせが「絶妙!」「ものすごい」「こんなの見たことない!」と各方面で話題沸騰中だ。「スター・ウォーズ」に見る禅の教え―「はじめに」より
「禅とは何か?」と尋ねられることがあります。そのときに、私は「円相」とお答えすることがあります。円には、始まりも終わりもなく、言い換えれば、どこの一点をとらえても出発点であると同時に終着点であり、終着点であると同時に出発点。ルークがオビ=ワンと出会い、ヨーダのもとで修行をし、ダース・ベイダーも過去にオビ=ワンと師弟関係にあり、オビ=ワンもまたヨーダと師弟関係にあり、ルークとダース・ベイダーは親子であり、ルークとレイアは双子の兄妹であり、ルークは自分の中の仏性に気づき、悪の権化と化していたダース・ベイダーの中にも善を見出す…。
そのような「スター・ウォーズ」の流れやつながりを考えると、師弟、親子といった縁について、また始まりも終わりもなく繋がっているこの物語に思いがめぐります。物事には原因となる「因」があり、そこに人との関係、万物との関係などの条件ともいうべき「縁」が結びつき「因縁」となって「結果」が生まれる。「禅」の考え方からこのシリーズを見れば、まさに「スター・ウォーズ」は、因縁の物語であると言ってもいいでしょう。
「スター・ウォーズ」ファンはもちろんのこと、ファンならずとも、人間関係に悩み、人生に悩むすべての人に役立つ、他人に振り回されず、自分と向き合うためのメッセージ。日頃、慌ただしい生活の中に身を置き、多くの情報にさらされ、ストレスを感じながら心が押しつぶされそうになり、理不尽な悲しみや苦しさに耐えている人が多い現代。そんな時代において「禅の教え」は、生きにくい世の中を、人生を生き抜くためのヒントとなるだろう。他人を気にして生きるか。自分の人生をまっとうするか。禅でフォースを覚醒させよ!
■『スター・ウォーズ 禅の教え エピソード4・5・6』
枡野俊明(ますの しゅんみょう)