海上保安庁は、首都直下地震や南海トラフ地震での津波発生時、交通量の多い湾内にいる船舶に海保が移動を命じられるようにする新制度を導入する方針を固めた。避難のため港を出た船同士の衝突や、緊急物資を輸送する船の妨害などの混乱を防ぐのが狙い。海保関係者が23日、明らかにした。東京湾や伊勢湾、大阪湾を想定。東京湾では多数の船をコントロールするための新たな管制機関をつくり、ほかの2湾でも管制機能強化に向け整備を進める。

 津波の際、港内の船は沖合に避難するのが一般的で、2011年3月の東日本大震災直後には、東京湾中央部に大型船が密集し、危険な状態になりかねなかった。

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