レッドブル・ジャパンは2015年12月20日,同社が主催する全国規模のゲーム大会「Red Bull 5G 2015」の決勝戦「Red Bull 5G 2015 FINALS」を,大阪の味園ユニバースにて開催した。
「Red Bull 5G」(以下,RB5G)は,ジャンルの異なる5つのタイトルを用いたゲーム大会で,今回のRB5G 2015は4度目の開催となる。先に行われた予選では,タイトルごとに西日本・東日本の代表が選出され,今回の“FINALS”では東西のファイナリストが激突することとなった。
本大会の最大の特徴は,東西という地域によって分けられたチーム戦であることだ。各タイトルのファイナリスト達は“東軍”と“西軍”に分けられ,チームとしての勝利を目指す。つまり5部門5タイトルで行われる対決のうち,3タイトルを制したチームの勝利というわけだ。
■ジャンルの異なる5タイトルで争われる東西戦
イベントが始まると,さっそくステージに両軍のファイナリスト達が登場し,優勝旗の返還が行われた。今回の優勝旗返還を担当したのは,西軍キャプテンの輝ROCK選手だ。前回大会では西軍が初勝利を飾り,このため今大会は大阪での開催となった経緯がある。初の王座防衛を目指す西軍と,その奪還を目指す東軍という格好だ。
なお,今回の競技種目は以下のとおりだ。
・MOBA部門「LORD of VERMILION ARENA」(西軍:Assault vs. 東軍:snow ball*)
■MOBA部門「LORD of VERMILION ARENA」
最初に対戦が行われたのは,使い魔カードの組み合わせとカスタマイズが魅力のMOBA「LORD of VERMILION ARENA」だ。レギュレーションは3on3のチーム戦で,試合時間15分の1試合先取制となる。
その余勢を駆って,snow ball*は敵の拠点を直接攻撃できる中立施設「マナキャノン」の起動に向かう。しかし,Assaultは多数のスタンスキルをばら撒いてこれを阻止。逆にsnow ball*チームへと,マナキャノンを叩き込んだ。
■FREE部門「TowerFall Ascension」
続く2戦はFREE部門の「TowerFall Ascension」だ。同作は4人対戦型の2Dアクションゲームで,レトロな2Dドット絵のグラフィックスながら,弓矢やさまざまなアイテムを駆使して多彩なアクションが楽しめるタイトルだ。非常に早いゲームスピードや,多様なギミックなどが大きな特徴で,シンプルながらも奥深い対戦を楽しむことができる。
今回の対戦は,レギュレーションは2on2で,1試合5ラウンド先取の2試合先取制で行われた。対決するのは,かつてのRB5Gで,RACING部門のファイナリストに選ばれた2人による「畜生会タワーフォール部」と,「DEAD OR ALIVE 5」勢からのエントリーとなる「さしみ醤油」の2チーム。まったくジャンルの異なるコミュニティからエントリーしたチームが激突することになった。
最初に流れを掴んだのはさしみ醤油チームだ。戦力を1人に集中させることで戦局を有利に運び,1試合目を制した。続く2試合目では,毒沼ステージの爆発エフェクトなどを活用し,同時に行動していた相手チームを爆砕した畜生会タワーフォール部が勝利。1-1のスコアで最終戦を迎えた。
最終戦では西の畜生会タワーフォール部が先行するが,中盤からさしみ醤油が持ち直す。窮地に陥った場面においても,復活やバリアを活用して勝ち星を守り,結果東軍のさしみ醤油が勝利を果たした。これをもって,東西が共に1勝を得た形となった。
■SPORTS部門「ウイニングイレブン 2016」
3試合目の種目は,SPORTS部門の「ウイニングイレブン 2016」。レギュレーションは,リアル時間5分ハーフの1試合勝負となる。対戦するのは,「ウイニングイレブン 2016」の現日本代表選手であるまやげか選手と,パスサッカーによる中央突破を得意とするSHO選手だ。
先制点を決めたのは,巧みなパス回しでゴール前を取ったSHO選手。どちらも非常に攻撃的なプレイをしていたが,それもそのはず。両選手の選択したチームは,ディフェンス能力の高さに定評のあるバイエルン・ミュンヘンで,先制点は大きなアドバンテージとなるのだ。
1対1で前半戦を終えると,両チームは再び攻撃モードへと移行。後半開始からすぐに動いたのはSHO選手で,自身の得意とする中央からの突破に成功。すぐに1点を取り返し,点差を維持する。まやげか選手もこれを追うが,点差を付けた後も積極姿勢を崩さないSHO選手に押され,ついに点差を埋めることは叶わず,西軍のSHO選手が1勝を獲得した。
■PUZZLE部門「ぷよぷよテトリス」
勝利にリーチをかけた西軍と,後がなくなった東軍の命運をかけた第4試合目。扱われるタイトルは,PUZZLE部門の「ぷよぷよテトリス」だ。対戦レギュレーションは“ぷよぷよ”と“テトリス”のルールが交互に入れ替わる「スワップ」で,1試合3ラウンド先取の2試合先取制での戦いとなった。
双方ともにテトリスを得意とするプレイヤーだが,試合展開はまさに圧倒的で,あめみやたいよう選手が常に優先権を握る展開に。テトリスで「Tスピン」を連続して発動する“DT砲”と呼ばれるテクニックを圧倒的な速度で繰り出し,開始から1分以内にラウンドを取る場面すら見られた。
milk2選手もカウンターを意識した構築で対抗し,時には流れを握るチャンスもあったが,“超新星”の勢いが衰えることはく。ついには1ラウンドも落とすことなく,あめみやたいよう選手が全勝。東軍に2勝目をもたらして,最終決戦への道を開いた。
■FIGHTING部門「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」
両軍2勝で迎えた最終戦。残すFIGHTING部門の「DEAD OR ALIVE 5 Last Round」で,東西の命運が決定される。レギュレーションは1試合3ラウンド制の3試合先取だ。対峙するのは両軍のキャプテンである輝ROCK選手(レイファン)とサトヤス選手(パイ)。いずれも劣らぬ,DoAシリーズの有名プレイヤーである。
試合でペースを握っていたのは輝ROCK選手。レイファンの特徴でもある,いなし技を駆使して相手のミスを誘い,常にリードを保っていた。壁際で火力を発揮するパイの特性を見越して,輝ROCK選手は広いステージを選択するなど,対策にも余念がない。
対するサトヤス選手は,パイが得意とする下段始動技やホールドからの攻めで追いすがるも,大舞台のプレッシャーからか相手を追い詰めるには至らず,取り戻しかけた流れを手放してしまうシーンがしばしば見られた。
表彰式では勝利した西軍のプレイヤー全員に,PlayStation 4用のオリジナルベイカバーがプレゼントされ,優勝旗の授与が行われた。
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