文:ライター Mainai 、取材・撮影:編集部 小山太輔
●エオルゼアカフェから世界へ向けて発信
『ファイナルファンタジーXIV』(以下、『FFXIV』)の最新情報を、吉田直樹プロデューサー兼ディレクターが生放送を通じて発表するプロデューサーレターLIVEの26回目が、東京・秋葉原のエオルゼアカフェにて開催された。初心者の館や機工城アレキサンダー:律動編など、次期大型アップデート“パッチ3.2”で追加される新たなコンテンツの概要が発表されたのだ。
ご存知のとおりプロデューサーレターLIVEは、スクウェア・エニックス社の社内をはじめ、日本各地で開催されるリアルイベント“FINALFANTASY XIV: Full Active Time Event”の一環として多く行われてきているが、今回は少し趣向を変え、『FFXIV』をテーマとする人気レストランのエオルゼアカフェから放送が行われた。
【画像13点】「『FFXIV』第26回プロデューサーレターLIVEまとめ<詳細編> 次回“零式”の難度は起動編よりも低めに! 」をファミ通.comで読む(※画像などが全てある完全版です)
第25回目の放送で公開された情報は、年内最後のプロデューサーレターLIVEにふさわしく、質・量ともに充実した内容。次期大型アップデート“パッチ3.2”の概要が明かされたほか、フォーラムを中心に議論されている事柄への認識についても吉田氏みずから説明。2015年の感謝を世界中のプレイヤーに伝えるとともに、『FFXIV』の現在と未来を理解したうえで2016年を迎えてもらおうという、スタッフたちの意気込みが伝わってくるイベントとなった。
なお当日は、パッチ3.1から物語に加わった“クルル”のボイスを担当する声優の南條愛乃さんがスペシャルゲストとして登場。こちらの模様は後日詳しくお伝えする予定だ。
それではこの日公開された最新情報をたっぷりとお見せしていこう。
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●アニマウェポンの続編はパッチ3.25と3.3で追加
まずは『FFXIV』のフォーラムで活発に議論が交わされる話題に吉田氏が直接答える、Q&Aセッションからスタート。全部で4つの項目について言及があったので、それらを個別に振り返っていく。とくに断り書きのない場合は吉田氏の発言だ。
【機工城アレキサンダー零式】
・難しすぎて同一サーバー内でパーティが組めない状況が発生。なかには攻略のためにワールド移転まで行う人まで出てしまったのはやりすぎたと思っている。またクリアできない人にとっては実装されていないのと同じコンテンツになってしまった。
・いろいろ検討した結果、次回の機工城アレキサンダー零式:律動編の難度を現行の起動編よりも下げる。
・大迷宮バハムート:侵攻編と真成編のあいだくらいの難易度を想定している。
・4層を突破時に得られる装備のアイテムレベルが低かったために、その価値を保証するためにほかのコンテンツで得られる装備のアイテムレベルにも影響が及んでしまった。これを解決するために、律動編では完全攻略によって得られる報酬をほかのコンテンツで獲得できるものよりも価値を高く設定しようと考えている。
・ノーマル版については、現在の難度を基本的に引き継いでいく。
・クリアしたプレイヤーから「ちょっと簡単だった」と言われるくらいが難度的にはちょうどいい。
【雲海探索 ディアデム諸島】
・いちばんの問題は、公開時にシステム的なルールが不足していたこと。雲海探索はこれで終わりではなく、寄せられたフィードバックをつぎの雲海探索のコンテンツに取り入れつつ、ルールをしっかり定めたいと思っている。
・雲海探索 ディアデム諸島で手に入る装備のアイテムレベル上限は205が適切だった。
・つぎのコンテンツでは、バランスも込みで“探索”の部分にスポットを当てたい。ギャザリングを目的とするプレイヤーだけで集まれるようにもするつもり。
・45~60分くらいで楽しめるように、パッチ3.2で風脈の数なども含めて調整する予定。
【アニマウェポン】
・たとえば極蛮神討滅戦をクリアできない人でも、時間を消費すれば強力な武器が得られるのが、アニマ/ゾディアックウェポンのそもそものコンセプト。このため今後も、超える力がかからない極蛮神討滅戦を(課題に)絡めることはしないつもり。
・現状では、零式が「ないものと同じ」になっているプレイヤーにとっては、禁書武器の強化素材が交換できないこともあり、アニマウェポンに挑むしか選択肢がなくなっている。この部分についてはパッチ3.2でしっかりと見直していく。
・今回のアニマウェポンの本番は、アイテムレベル170から200の過程ではなく、200から210に至るところにある。プレイスタイルに応じて取得方法が変えられることを意識して開発した。
・特定のF.A.T.E.の発生頻度を上げることについては現在調整している。
・同一ジョブでクリア済みのクエストを再受注できる仕様は修正する。
・アニマウェポン関連のアイテムを間違えてショップで売却しないよう、売れなくする方向で検討する。
【そのほか】
・パッチ3.3で「ドバっと」ハウジングエリアの土地を追加する。
・その後、マンションタイプとイシュガルドエリアのハウジングを計画している。現時点ではマンションタイプを優先して作業を進めている。
・マンションタイプは1棟512軒の予定で、チョコボ厩舎を利用できるようにする。
・畑の利用は難しいが、植木鉢という新しい遊びの開発を進めている。
・部屋に家具を設置できる数の上限も引き上げられる目途がついた。
・パッチ3.2で追加されるつぎの“新式装備”は高性能なので、間違いなくレイド攻略に役立てられる。アクセサリも同時に実装し、もちろん禁断のマテリア装着も可能なので、特定のロールだけでなく全ジョブに需要があると思う。
●次期アラガントームストーンの呼称は“伝承”
続いて2016年最初の大型アップデートとなるパッチ3.2の概要が発表された。
・バヌバヌ族の蛮族デイリークエストのテキストを書いたスタッフが、バヌバヌ族も担当している。
・逆さの塔はメインシナリオに関係してくるインスタンスダンジョンで、訪れれば名前の由来がわかるはず。なおメインクエストの前半部分をプレイすれば行けるようになる。
・古アムダプール市街(Hard)では、ディアボロスが魔航船ヴォイドアークに移動した後どうなったのかがわかる。
・討滅戦は三闘神と戦う新たなシリーズに突入。
・プレイヤーが(難度面で)混乱する恐れがあるため“真”という呼称は入れないことにした。
・難度は、従来の“真”と同程度。
・今回の蛮神戦は派手で、落ちるギミックがあるかも……?
・かつてタイタン討滅戦を担当したスタッフが制作している。
・ノーマル版をクリアした時点で、機工城アレキサンダー零式:律動編に挑戦可能になる。
・ザ・フィーストはポイント制に近いシステムが採用されており、スポーツ性の高さが魅力。相手を倒すことにより相手のポイントを奪うルールで、総合ポイントの高さを競う。
・8vs8(は参加人数が多いぶん、ひとり当たりの責任は軽めなのでカジュアルに楽しめる。ただしコンテンツファインダーに申請できるのは、ひとりまたはふたりのみ。
・レーティングマッチ非対応の4vs4はソロでのみコンテンツファインダーに申請可能。練習用として活用できる。
・固定パーティとソロではランキング/レーティングが別々になっている。
・レーティングは毎日更新のランキングを集計し、シーズンを通してトップのプレイヤーたちには専用の賞品を授与する。
・レーティングが一定以上になると昇格戦が発生。全5戦のうち3戦以上勝利できれば階級がアップする。
・ザ・フィーストにはシーズン制が採用されており、ファーストシーズンはパッチ3.25から始まる。初回シーズンの期間はパッチ3.35(が公開されるまで)の約3ヵ月半。
・パッチ3.2から3.25までのあいだは、プレシーズンマッチという扱い。パッチ3.25がリリースされた時点でファーストシーズンが開幕する。
・シーズンが終わった時点でランキングが確定。つぎのシーズンが始まる際に過去のレーティングはすべてリセットされる。
・オーケストリオン譜はショップで購入できるほか、特定コンテンツで獲得できる場合もある……?
・オーケストリオン譜はトレードが可能。収集系の遊びも兼ねている。
・音の鳴る石を獲得して、それをクラフターが加工することで譜が完成するパターンもある。
・パッチ3.2では47曲が実装予定。以降は20~30曲くらいのペースで追加していきたい。
・初心者の館は、基本的なルールや操作を学べるコンテンツ。ロールに関わらないトレーニングとは別に、ロールごとの訓練もできる。
・ロールに関わらない訓練は、天然要害 サスタシャ浸食洞に挑む直前に試せるようになる。
・卒業試験のようなものもあり、これをパスすると装備がもらえる。
・たとえば“DoT”といった用語の意味も教えてもらえる。
・メンターは、戦闘職/クラフター/ギャザラーにおいて、ベテランの冒険者がメンターを名乗れる仕組み。メンターに就任すると新人冒険者を支援するシステムが利用可能になる。
・メンターになると“メンタールーレット”が使えるようになったりする。
・数字を計測するのではなく、たとえば“3分間でこの木人を倒せるのか”を試す形式。一連の課題を通して、自身のアイテムレベルとスキル回しが適切かどうかが確認できる。
・チャットウィンドウなどを、順次4Kモニター向けに対応していく。
・(パッチ3.2で)アラガン/ハイアラガン装備が染色可能になる。
新情報の公開はこれにて終了。後半戦は声優の南條愛乃さんが登場し、画面も華やかに。詳細は追ってお届けしよう。
なお、後半戦の終了際に、吉田氏は手をチョキの形にして、「来年もパッチ3.2からのスタートになりますが、これくらいの時期には出せる感じ」とつぶやいていたことをお知らせしておく。