最高裁判所は12月16日、夫婦別姓を禁じているのは憲法違反だとして、女性5人が国を訴えていた裁判で、夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲であると判断。夫婦同姓は日本の社会に定着しているため合理性が認められるとし、姓を変更することの不利益があるとしつつも、旧姓を通称として使用することを広めればその不利益は緩和されるとの見解を示した。また、最高裁は選択的夫婦別姓制度について「国会で議論されるべき」としている。
今回の判決については、様々な意見がある模様。たとえば、12月20日放送のフジテレビ系『ワイドナショー』では、ゲスト出演していた石原良純が、妻の姓に変更する夫も身近にいることを示唆したうえで、夫婦同姓は日本の風土にあっているから残っているとの持論を展開し、「別姓になる必要はない」と発言。
一方で、同番組のMC・松本人志は別姓にしたい人がいるのであれば「(姓を)選べたらいいんじゃないの?」との私見を述べている。
当然ネット上でも、意見が分かれ、議論が展開されているところ。ツイッターでは、
「夫婦別姓とか離婚前提に考えてる感あってすきじゃない 離婚しないなら別に別姓にする意味ないし仕事で都合悪いなら仕事場だけ別姓でやればよくない?」
などと、夫婦別姓にこだわる理由が理解できないとの意見もあれば、
「勤め人の場合は分かりませんが、僕みたいに本名を出して仕事する個人事業主型の人間は、結婚して苗字が変わるとわりと面倒である」
と、結婚で姓が変わることのデメリットを訴えるネットユーザーもいた。また、夫婦同姓の制度が日本の伝統であるとの見解については、
「でも『夫婦別姓を許すと家族の絆が薄れる』はちょっとなあ。家族の絆なんて本人達の努力次第だと思うんですよ」
など、疑問を呈する声も少なくない。さらにはひとつの解決策として、
「この間、夫婦別姓の件で世間が盛り上がってましたけど、ミドルネームを合法化すれば、問題はある程度解決する気がしているのは私だけでしょうか…?」
と、“ミドルネーム”の導入を提案するネットユーザーも多かった。
いずれにしろ意見はバラバラで、まさに議論の真っ只中の夫婦別姓問題。問題解決には、まだまだ時間がかかりそうだ。
※当記事は2015年12月22日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。