共産党の志位和夫委員長は24日、大島理森衆院議長と国会内で会い、これまで党として出席を見合わせてきた国会の開会式に来年1月4日召集の通常国会から出席する方針を伝えた。同時に、天皇陛下が一段高い席からお言葉を述べる現在の形式は「憲法の主権在民の精神からふさわしくない」として抜本的な改革を求めた。大島氏は「承った」と答えた。

 志位氏によると、共産党は1947年に現行憲法下で最初に開会式が行われた際に一部議員が様子を見るために出席したのを除き、一貫して開会式を欠席してきた。安倍政権に対抗して同党が野党に「国民連合政府」構想を呼び掛ける中での今回の方針変更は、共産党の現実路線への転換をアピールする狙いもありそうだ。

 この後の記者会見で志位氏は、開会式での天皇陛下のお言葉の内容に関し、「この三十数年は儀礼的、形式的な発言が慣例として定着したと判断できる」と指摘。「今後は開会式に出席し、民主的な改革を引き続き主張したい」と述べた。