クエンティン・タランティーノ監督の最新作「ヘイトフル・エイト」の予告編が、このほど完成した。
映画は、クセもの8人が繰り広げる"密室"ミステリー。物語の舞台は、南北戦争後の雪深いワイオミング州。吹雪によって足止めを食らった8人の男女が居合わせた雪山のロッジで、密室殺人が発生する。疑心暗鬼に陥った8人は、探りを入れるため他愛のない会話を交わすが、それぞれの素性が明らかになるにつれ、偶然集まったはずの8人は過去につながりがあったことが発覚する。
キャストは、タランティーノ作品常連のサミュエル・L・ジャクソン、カート・ラッセル、ウォルトン・ゴギンス、ティム・ロス、マイケル・マドセン、ブルース・ダーンをはじめ、同監督作品初参加となるデミアン・ビチル、紅一点のジェニファー・ジェイソン・リーという実力派がそろう。
予告編では、賞金稼ぎのジョン・ルース(ラッセル)や自称保安官のクリス・マニックス(ゴギンズ)ら次々と銃を手にする者が現れ、武器を所持した登場人物たちが互いの腹の内を探り合う緊張感や、謎解きのスリルが伝わる映像に仕上がっている。
何気ない会話や視線、仕草にまで巧妙に伏線が張りめぐらされた脚本はもちろん、スタジオ撮影の際には、舞台となるロッジを建てたコロラド州テルユライドの空気を再現するため、スタジオの温度をマイナス2度に設定するなど、タランティーノ監督は細部の演出にまでこだわった。監督自ら「自身最高傑作」と語る本作は、第73回ゴールデングローブ賞では、脚本賞(タランティーノ)、助演女優賞(リー)、作曲賞(エンニオ・モリコーネ)の3部門にノミネート。さらに第87回ナショナル・ボード・オブ・レビューでは、リーが助演女優賞を受賞するなど、高い評価を獲得している。
「ヘイトフル・エイト」は、2016年2月27日から全国で公開。