iPSで効率良く気道細胞 気管支ぜんそく解明期待
肺の気管を覆い、粘液を出したり繊毛を動かしたりして病原体や異物を除去している気道上皮細胞を、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から効率良く作ることに、京都大と大阪大のチームが成功し、24日付の米科学誌ステム・セル・リポーツ電子版に発表した。
チームの三嶋理晃京大教授(呼吸器内科学)は「気管支ぜんそくなど気道上皮の異常が関係する病気は多い。今回の成果は、病気の解明や治療薬の開発、肺の再生に役立つと期待される」と説明している。
チームは、人のiPS細胞を段階的に変化させ、CPMというタンパク質を利用して肺のもととなる細胞を分離した。