免税店大手ラオックス(東京)が、大阪市内の店舗で中国人留学生を不法就労させていたとして、大阪府警外事課は25日までに、入管難民法違反(不法就労助長)容疑で、大阪道頓堀店の元店長の男(50)ら3人を逮捕、書類送検した。また、同容疑などで羅怡文社長(52)ら7人と法人としての同社を書類送検した。
外事課によると、元店長は容疑を認め、「人手が足りなかった。利益追求のためだった」と供述。羅社長も認め、「責任を感じている」と話しているという。
元店長の逮捕容疑は大阪道頓堀店で1〜8月、20代の中国人留学生の男女3人を雇い、入管難民法が定める週28時間を超えて不法就労させた疑い。元店長は処分保留で既に釈放されている。
羅社長や元店長の送検容疑は昨年6月〜今年9月、大阪道頓堀店と心斎橋筋店で数人を不法就労させた疑い。
外事課によると、仕事内容はいずれも販売で、多いときで週60時間以上勤務した留学生もいた。労務管理は元店長が行っていたが、羅社長らも不法就労を知り得る立場にあったという。
羅社長は、今年の流行語大賞「爆買い」で受賞者に選ばれていた。
また府警は、不法就労したとして、いずれも20代の中国人留学生15人を入管難民法違反(無許可活動)容疑などで検挙した。
ラオックスは「事態を重く受け止め、全社的な勤怠管理システムの新規導入やチェック体制強化などの再発防止策を講じている。お客さまや株主の信頼に沿うよう法令順守に取り組む」とのコメントを出した。