大人を感動させてくれるアニメはたくさんあります。それらのアニメでは、ストーリーがよく練られていて、見ているとつい泣いてしまうというシーンが多いのです。そこで今回は、大人が泣いてしまうという名作アニメをピックアップしてご紹介します。
●第1位 『東京マグニチュード8.0』TVシリーズ全11話
中学1年生の未来は弟・悠貴に付き合わされて東京・お台場で開催されている「ロボット展」を見に来ていました。そこに、突如マグニチュード8.0の海溝型大地震が起こります。東京は壊滅。未来は悠貴を連れ、バイク便のライダー・日下部真理の助けを借りて、世田谷区の自宅に帰ろうとするのですが……。
実際に起こり得る大地震による東京の姿、また幼い兄弟のサバイバルを描いています。もし自分がこんな状況になったらと考えさせられる作品ですが、極限状態の中での人の優しさには思わずほろっときてしまうでしょう。
本放送:2009年7月9日-2009月17日
監督: 橘 正紀
脚本:高橋ナツコ/数井浩子/加藤陽一
作画監督:野崎あつこ/門智昭/服部聰志/武内啓/肥塚正史/萩原弘光/南伸一郎/長谷部敦志/相馬満/清水明日香/星野尾高広/成田ミミ太/新垣一成/秋谷有紀恵/佐久間信一/高橋晃/伊藤秀樹/胡陽樹/加藤園/荒川眞嗣/徳田夢之助/岡戸智凱
美術監督:中島美佳/小木斉之
キャラクターデザイン:野崎あつこ
主なキャスト:小野沢未来(CV花村怜美)/小野沢悠貴(CV小林由美子)/日下部真理(CV甲斐田裕子)/マユ(CV喜多村英梨)/ユカ(CV豊崎愛生)/メグ(CV高平成美)/リサ(CV遠藤綾)/川島樹(CV沢城みゆき)/川崎彩(CV野中藍)/小野沢誠司(CV中博史)/小野沢雅美(CV井上喜久子)
製作:東京マグニチュード8.0製作委員会
●第2位 『プラスティック・メモリーズ』TVシリーズ全13話
アンドロイドが社会で広く使われるようになった未来が舞台です。主人公・水柿ツカサは、心を持った人型アンドロイドを製造・管理するSAI社の「ターミナルサービス課」に配属されます。ツカサはそこでお茶くみ用アンドロイドのアイラとコンビを組むことになり、彼女に引かれていきます……。
耐用年数の過ぎたアンドロイドは回収される運命にあるのですが、主人公ツカサはアイラを大事に思いその寿命が尽きるまで一緒にいようとします。心のつながりを真正面から描いた作品で、その切ない物語には思わず号泣してしまいます。
本放送:2015年4月5日-2015年6月28日
原作:林直孝
監督:藤原佳幸
脚本:林直孝
美術監督:川口正明
キャラクターデザイン:okiura(原案)/中島千明
主なキャスト:水柿ツカサ(CV内匠靖明)/アイラ(CV雨宮天)/絹島ミチル(CV赤崎千夏)/桑乃実カヅキ(CV豊口めぐみ)/ザック(CV矢作紗友里)ほか
製作:アニプレックス/ブシロード/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/MAGES./朝日放送/AT-X/ムービック/日本BS放送/動画工房
●第3位 『カールじいさんの空飛ぶ家』
カールじいさんは奥さんに先立たれ一人で一軒家に暮らしています。立ち退きを迫られるのですが、奥さんとの思い出を大事にするカールじいさんは断固拒否。ところが、立ち退かざるを得ないことになり、奥さんにいつか行こうと約束した「伝説の滝」を探しに、家に1万297個の風船を取り付けるのです……。
夫婦の愛と絆が描かれた作品で、カールじいさんが回想する奥さんと過ごした日々には涙が止まらなくなります。後半の冒険パートは愉快で楽しいのですが、序盤に登場するこの回想シーンが号泣ポイントなのです。
公開日:アメリカ・2009年5月29日/日本・2009年12月5日
監督:ピート・ドクター
脚本:ボブ・ピーターソン/ロニー・デル・カルメン
主なキャスト:カール・フレドリクセン(CV飯塚昭三)/チャールズ・F・マンツ(CV大木民夫)/ラッセル(CV立川大樹)/ダグ(CV松本保典)/ベータ(CV檀臣幸)/ガンマ(CV高木渉)/アルファ(CV大塚芳忠)/トム(CV楠見尚己)/アナウンサー(CV垂木勉)/エリーの子供時代(CV松元環季)/カールの子供時代(CV吉永拓斗)/イディス巡査(CV梅田貴公美)/スティーブ(CV小形満)/看護士ジョージ(CV多田野曜平)/看護士AJ(CV朝倉栄介)/ストラウチ(CV滝知史)/ケヴィン(原語版のCV使用)/オメガ(CV三宅健太)*吹き替え版を表記
製作:ピクサー・アニメーション・スタジオ
●第4位 『AIR』TVシリーズ全12話
国崎往人はある物を探して日本中を旅していました。あるとき田舎町で神尾観鈴という少女に出会います。観鈴は母親代わりの叔母・晴子と一緒に暮らしていました。往人は観鈴の家に泊めてもらうことになるのですが、彼女にはある秘密があったのです……。
現在から話は始まりますが、実は1,000年にわたる過去と現在をつなぐ物語で、切なさに満ちています。同名恋愛アドベンチャーゲームを原作とするアニメ。原作ゲームはいわゆる「泣きゲー」として一世を風靡(ふうび)しました。
本放送:2005年1月6日-2005年3月31日
原作:Key/ビジュアルアーツ
監督:石原立也
脚本:志茂文彦
総作画監督:荒谷朋恵
美術監督:鵜ノ口穣二
キャラクターデザイン:荒谷朋恵
主なキャスト:国崎往人(CV小野大輔)/神尾観鈴(CV川上とも子)/霧島佳乃(CV岡本麻見)/遠野美凪(CV柚木涼香)/神尾晴子(CV久川綾)/霧島聖(CV冬馬由美)/みちる(CV田村ゆかり)/ポテト(CV今野宏美)/神奈備命(CV西村ちなみ)/柳也(CV神奈延年)/裏葉(CV井上喜久子)
製作:翼人伝承会
●第5位 『おおかみこどもの雨と雪』
女子大生・花は「おおかみおとこ」と出会って恋に落ちてしまいます。「おおかみおとこ」はニホンオオカミの末裔(まつえい)であるというのです。花は2人の子供を産みますが、娘・雪と息子・雨はオオカミに変身できる「おおかみこども」だったのです……。
細田守監督の長編オリジナルアニメ第2作で、娘・雪が語る母・花の半生の物語となっています。人を思いやる気持ちが全編にあふれていて、その気持ちのはかなさ、また切なさに涙が止まらない作品です。人と関わることの大切さをあらためて教えてくれます。
公開日:2012年7月21日
監督:細田守
脚本:細田守/奥寺佐渡子
作画監督:山下高明
美術監督:大野広司
キャラクターデザイン:貞本義行
主なキャスト:花(CV宮崎あおい)/彼(おおかみおとこ)(CV大沢たかお)/雪(CV少女期:黒木 華)/雨(CV少年期:西井幸人)/雪(CV幼年期:大野百花)/雨(CV幼年期:加部亜門)/草平の母(CV林原めぐみ)/細川(CV中村 正)/山岡(CV大木民夫)/韮崎のおばさん(CV片岡富枝)/草平(CV平岡拓真)/田辺先生(CV染谷将太)/土肥の奥さん(CV谷村美月)/堀田の奥さん(CV麻生久美子)/韮崎(CV菅原文太)
製作:「おおかみこどもの雨と雪」製作委員会
●第6位 『STAND BY ME ドラえもん』
フルCGで描かれたドラえもん映画です。ドラえもんが未来からやって来る原作第1話、のび太君としずかちゃんとの結婚にまつわるエピソード「雪山のロマンス」「のび太の結婚前夜」、ドラえもんが未来に帰る「さようならドラえもん」とその後日談「帰ってきたドラえもん」、これに「たまごの中のしずちゃん」「しずちゃんさようなら」を加えた7エピソードをアニメ化しています。
原作漫画にある「泣ける」エピソードばかりを詰め込んだ映画で、ある意味ずるい作品といえます。原作漫画で泣ける話として必ず挙げられる「おばあちゃんの思い出」は本作に入っていませんが、次に映画化される予感がしませんか?
公開日:2014年8月8日
原作:藤子・F・不二雄
監督:八木竜一/山崎貴
脚本:山崎貴
アートディレクター:花房真
CGスーパーバイザー:鈴木健之
主なキャスト:ドラえもん(CV水田わさび)/のび太(CV大原めぐみ)/のび太青年(CV妻夫木聡)/しずか(CVかかずゆみ)/ジャイアン(CV木村昴)/スネ夫(CV関智一)/セワシ(CV松本さち)/出木杉(CV萩野志保子・テレビ朝日アナウンサー)/のび太のママ(CV三石琴乃)/のび太のパパ(CV松本保典)/しずかのパパ(CV田原アルノ)/ジャイアンのママ(CV竹内都子)/ジャイ子(CV山崎バニラ)/先生(CV高木渉)
製作:2014「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会
●第7位 『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』OVA全6話
一年戦争末期の宇宙世紀0079年、連邦軍ではニュータイプ専用モビルスーツ「ガンダムNT-1アレックス」が開発されていました。アレックスはサイド6へ運ばれますが、これを狙ってジオン軍が秘密作戦を開始します。そんな中、サイド6に住む少年アルは、連邦軍のテストパイロット・クリスと知り合うのでした……。
『機動戦士ガンダム』いわゆるファーストガンダムの裏で起こっていたエピソードを描いた作品です。アレックス破壊の指令を受けてサイド6に潜入したジオン軍の一人、新米パイロット・バーニィとアル、クリスの絆、その悲劇的な結末に胸が締め付けられる作品です。少年が経験する身近な戦争を描いた作品として記憶に残る一本となっています。
発売日:1989年3月23日-1989年8月24日
原作:矢立肇/富野由悠季
監督:高山文彦
脚本:山賀博之
作画監督:川元利浩/窪岡俊之/富沢和雄/斉藤格/小林利充
美術:池田繁/脇威志
キャラクターデザイン:美樹本晴彦
主なキャスト:アル(CV浪川大輔)/バーニィ(CV辻谷耕史)/クリス(CV林原めぐみ)/テルコット(CV鈴木健)/チェイ(CV丸尾知子)/ドロシー(CV吉田古奈美)/シュタイナー(CV秋元羊介)/ガルシア(CV島田敏)/ミーシャ(CV島香裕)/チャーリー(CV稲葉実)/ディック(CV増岡弘)/アルの母(CV折笠愛)/先生(CV榊原良子)
製作:サンライズ
●第8位 『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』
ぎっくり腰になった父ちゃん・野原ひろしがエステの無料体験に行き、ロボットにされてしまいます。これは「父ゆれ同盟」の陰謀で、全国の父親の復権を目指すものだったのです。ロボとーちゃんに大喜びなしんのすけですが……というストーリー。
クレしん映画の第22作。クレしん映画には『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』を筆頭に大人が泣いてしまう作品が多いのですが、本作もそれらに匹敵する感動作です。「父性」って何?と問い掛けてくる内容で、お父さんが号泣してしまう作品なのです。
公開日:2014年4月19日
監督:高橋渉
脚本:中島かずき/本郷みつる
作画監督:原勝徳/大森孝敏/針金屋英郎/藤森雅也
美術監督:高橋佐知/沖吉真由美
キャラクターデザイン:原勝徳/大塚正実
主なキャスト:野原しんのすけ(CV矢島晶子)/野原みさえ(CVならはしみき)/野原ひろし(CV藤原啓治)/野原ひまわり(CVこおろぎさとみ)/シロ(CV真柴摩利)/鉄拳寺堂勝(CV大和田伸也)/黒岩仁太郎(CV遊佐浩二)
製作:シンエイ動画/テレビ朝日/ADK/双葉社
●第9位 『鉄コン筋クリート』
宝町にはクロ、シロという二人の少年が住んでいました。クロは腕っ節が強いのですが、かいがいしくシロの世話をします。シロはクロを手助けする、絵を描くことが好きな少年です。二人が住む宝町に開発計画が持ち上がるのですが……。
松本大洋先生の同名漫画をアニメ化した映画です。クロとシロは作中で「ネコ」と呼ばれますが、その言葉どおり、強く、たくましく宝町を飛び回ります。彼らがお互いに陽となり陰となり支え合って生きていく様子には、強く胸を打たれます。
公開日:2006年12月23日
原作:松本大洋
監督:マイケル・アリアス
脚本:アンソニー・ワイントラープ
総作画監督:西見祥示郎
美術監督:木村真二
キャラクターデザイン:西見祥示郎
主なキャスト:クロ(CV二宮和也(嵐))/シロ(CV蒼井優)/木村(CV伊勢谷友介)/沢田(CV宮藤官九郎)/ネズミ(鈴木)(CV田中泯)/じっちゃ(CV納谷六朗)/藤村(CV西村知道)/組長(CV麦人)/チョコラ(CV大森南朋)/バニラ(CV岡田義徳)/小僧(CV森三中(黒沢宗子・村上知子・大島美幸))/アサ(CV玉木有紀子)/ヨル(CV山口眞弓)/阿久津(CV浅井晴美)/安田(CV今泉厚)/五島(CVブライアン・バートン=ルイス)/チンピラ(CV奈良徹)/アパッチ3(CV水谷俊介)/アパッチ4(CV吹上タツヒロ)/鈴木の子分1(CV中島ヒロト)/鈴木の子分2(CV柴田博)/子供の城係員(CV米岡誠一)/大田(CV松丸裕二)/カップル男(CV古家正亨)/駅のアナウンス(CV松下俊也)/蛇(CV本木雅弘)
製作:「鉄コン筋クリート」製作委員会
●第10位 『四月は君の嘘』TVシリーズ全22話(+OAD1話)
天才ピアニストといわれる有馬公生は、11歳のとき母親を失い、そのショックから演奏をすると音が聞こえなくなってしまいます。ピアノから遠ざかった公生でしたが、幼なじみの澤部椿にバイオリニスト・宮園かをりを紹介され、トラウマを克服していくのです……。
少年が少女と出会い成長していく物語が心地良く描写されます。くじけそうになる展開もありますが、その都度お互いを奮い立たせ乗り越えていく様子には心打たれます。人間は一人では生きていけないということを、あらためて気付かせてくれる作品です。
本放送:2014年10月10日-2015年3月20日
原作:新川直司
監督:イシグロキョウヘイ
脚本:吉岡たかを
総作画監督:愛敬由紀子/高野綾
美術監督:薄井久代
キャラクターデザイン:愛敬由紀子
主なキャスト:有馬公生(CV花江夏樹)/宮園かをり(CV種田梨沙)/澤部椿(CV佐倉綾音)/渡亮太(CV逢坂良太)/井川絵見(CV早見沙織)/相座武士(CV梶裕貴)
製作:「四月は君の嘘」製作委員会
大人が泣けるアニメ作品を10タイトル挙げてみましたが、いかがだったでしょうか。他にも、泣きっぱなしになる人もいる『CLANNAD AFTER STORY』、日本人全員必見の『火垂るの墓』など、まだまだ泣ける作品はたくさんあります! 大人が泣けるアニメといえば、あなたならどんな作品を挙げますか?
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(高橋モータース@dcp)