「録画して家宝にします!」 20年ぶりのTVアニメ『ぼのぼの』にファン大喜び! | ニコニコニュース

『ぼのぼの』(いがらしみきお/竹書房)
ダ・ヴィンチニュース

 ラッコの“ぼのぼの”と森の仲間たちの、ちょっと変わった日常を描いた『ぼのぼの』。連載30周年を迎える2016年より、20年ぶりに同作がアニメ化されることが発表された。この願ってもない情報に、往年のファンも当時を知らない現代っ子も、「観ないと、しまわれちゃうよー」と大喜びしている。 『ぼのぼの』の作者は24歳でデビューを果たした、いがらしみきお。4コママンガ界にこれまでに見られなかった“過激”なギャグを盛り込んだ『ネ暗トピア』で若者の笑いのツボを突き、一躍人気マンガ家となった。1983年には『あんたが悪いっ』で「第12回 日本漫画家協会賞」優秀賞を受賞するなど高く評価される一方で、1カ月の連載24本(!)と多忙を極め、1984年に活動を休止。

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 しかし休止から2年後、『BUGがでる』と『ぼのぼの』で活動を再開。ただ、どちらの作品も“過激”なスタイルではなく、少し理解しがたい展開が送られるも、ついクスッと笑ってしまう“不条理ギャグ”マンガ。特に『ぼのぼの』は、不条理ギャグもさることながら、いつも何かに疑問を抱いてぼーっとしている主人公・ぼのぼのをはじめ、喧嘩が強くてツッコミ気質なアライグマくん、オスなのに女言葉で話すシマリスくんといった、ゆるくてかわいらしいキャラクターが登場するなど、今までのいがらしマンガと全く異なっていた。それゆえか、小さな子どもや女性にも支持され、ファン層の幅が広がることに。

 2016年で連載30周年、単行本は40巻に達する長寿マンガ『ぼのぼの』。その人気の秘密は、キャラクターや不条理ギャグ以外にもうひとつ、“哲学”がある。といっても、決して難しいものではない。キャラクターが発する「楽しいことが終わるのは、悲しいことが終わるため」「生き物はこまらない生き方なんか絶対ないんだよ」「世の中は『なる』も『ならねえ』もねえんだ。『なった』だけなんだ」といった何気ない言葉に、どこか奥深さを感じ、大人たちの心も掴んでいるのだ。そうした言葉だけを集めた名言集『今日は風となかよくしてみよう(上)』『理由はないけど すごくさびしくなる時がある(下)』も刊行されているので、『ぼのぼの』を知らない人も、1度手に取ってみてほしい。

 そして今回、1993年に映画化、1995年にはTVアニメ化もされた『ぼのぼの』が、2016年4月2日(土)より、なんと20年ぶりに再びTVアニメ化されることが決定した。この復活には「ぼのぼのまたアニメ化とか(歓喜)」「やったー! 録画して家宝にします!」「やばぁーいー!ぼのぼの好きとしては、これは絶対観なくては!」など喜びの雄叫びが。また、当時観ていた人からは「あれからもう20年経ったのか。早いな」「学生時代に凄く流行りました! 非常に想い出深い漫画である!」と懐かしむ声も。

 さらに、「しまっちゃうおじさんの声がどんな人なのか気になる~!」「声は? 声はどうなのですか?」「声は是非、前回の人と可能な限り同じにして欲しいな」と、まだ発表されていないキャスト陣を連想する人や、「さぁ、観ない子はどんどんしまっちゃうよ」「『しまっちゃうよー』されるの嫌だから、もちろんちゃんと観ますよ!」と、ぼのぼのの空想の中で出てくる、悪いことをした子どもを次々にしまってしまう“しまっちゃうおじさん”のセリフを真似る人も。

 最近はキャラクターグッズが若い子の間でも人気で、再燃しつつある『ぼのぼの』フィーバー。TVアニメのプロデューサー・原大輔は、「今回のアニメは、原作の素晴らしさを生かした、かわいらしいキャラクターたちのドキッとする、深い一言が見どころです」と語っているだけに、その一言が若い子の胸に刺さることに期待したい。放送時間が、午前4時52分からとあって、「起きられるか心配」「録画じゃないと観れないな」といった声もあるが、初回放送くらいは早起きして観たいところだ。

■アニメ「ぼのぼの」


原作:いがらしみきお
放送日時:2016年4月2日(土)スタート 4:52~5:00
プロデューサー:原大輔、松下洋子
制作:フジテレビ、エイケン
⇒フジテレビ アニメ「ぼのぼの」
http://www.fujitv.co.jp/fujitv/news/pub_2015/i/151217-i248.html

■『ぼのぼの』40巻


著:いがらしみきお
価格:619円(+税)
発売日:2015年6月27日(土)
出版社:竹書房
⇒「ぼのねっと」公式サイト
http://www.bonobono.jp/