ジョニー・デップが、これまでのイメージを覆すハゲ頭で、実在するギャングのボスを熱演した実録犯罪映画『ブラック・スキャンダル』から、見た目とは裏腹に、絶大なカリスマをそなえた凶悪な主人公を演じるジョニーの、狂気を秘めた表情が印象的な予告編が公開された。
ジョニーが演じるのは、アメリカ、ボストンの裏社会を牛耳った、実在するアイリッシュ・マフィアのボス、ジェイムズ・“ホワイティ”・バルジャー。映画は、有力政治家として成長した弟ビリー、FBI捜査官となった幼なじみのコノリーを後ろ盾に、ひたすら悪の道を歩むバルジャーの姿を描き出す。
予告編では、互いの利害を一致させるべくバルジャーと協定を結んだコノリーが、彼に導かれるように悪の道に落ちていく姿を描写。コノリーに「登り詰めるぞ」と語り掛けるバルジャーの瞳は、笑みを浮かべているときでもひたすら暗く冷たく、その奥に秘めた狂気を感じさせる。たった6歳の息子に向かって、悪い行いを「誰かに見つかったら、消せばいい」と自己流ギャング道を言い聞かせるバルジャーの名言にも注目だ。
ジョニーは、本作の迫真の演技で、本年度のアカデミー賞ノミネートにも期待がかかる。そのほか、FBI捜査官のコノリー役でジョエル・エドガートンが、バルジャーの弟ビリー役でベネディクト・カンバーバッチが出演。監督は『クレイジー・ハート』のスコット・クーパーが務めた。(編集部・入倉功一)
映画『ブラック・スキャンダル』は2016年1月30日より全国公開