UEFA(欧州サッカー連盟)は12月31日、公式サイト『UEFA.com』で、次世代のドイツ人スター候補5名を紹介した。
2014年にワールドカップを制し、世界王者としてユーロ2016に臨むドイツ代表。同サイトは、W杯を制した中心メンバーのポジションを脅かす存在として、バイエルン所属のMFジョシュア・キミッヒ、日本代表MF香川真司所属のドルトムントでプレーするMFユリアン・ヴァイグルといった若手選手の名前を挙げている。
UEFAが紹介するスター候補は以下の5名。
■ジョシュア・キミッヒ(20歳/MF/バイエルン)
850万ユーロ(約11億2000万円)の移籍金でライプツィヒからバイエルンに加入したキミッヒは、ブンデスリーガ10試合に出場したのみで、フル出場は3試合にとどまっている。それでも、ジョゼップ・グアルディオラ監督はその実力を認めており、「彼は今後10年間で最も優れたドイツ人選手の1人になるだろう。私にとってキミッヒは息子のようなものだ」と語っていた。なお指揮官のコメントに対し、同選手は「母に話したけど、覚えがないと言っていた。父が心配しすぎないといいけど」と答えたという。■ユリアン・ヴァイグル(20歳/MF/ドルトムント)
今シーズン、ドルトムントの公式戦30試合のうち、29試合に出場。トーマス・トゥヘル監督の下で視野の広さと強靭さ、落ち着いたボールさばきを披露している。「僕は2部のクラブ出身だし、周りは一流の選手ばかりだ。とにかく全部吸収してやろうと思った」と、語るヴァイグルは「チームにとどまってチャンピオンズリーグでプレーしたいね」と来シーズンもドルトムントでプレーしたいとの意思を示している。■レロイ・ザネ(19歳/MF/シャルケ)
19歳のザネは2015年にトップチームでデビュー。チャンピオンズリーグでレアル・マドリードに4-3と競り勝った試合でゴールを決めた。その際は元プロ選手である父親のスレイマン・ザネ氏が「あれは私から受け継いだものではないよ」と称賛したようだ。シャルケのアンドレ・ブライテンライター監督も同選手のスピードとテクニックに感銘を受けており、「いつか世界中のクラブが彼を欲しがるだろう」と述べている。■マクシミリアン・アルノルト(21歳/MF/ヴォルフスブルク)
アルノルトはヴォルフスブルクの下部組織で、同クラブの最年少出場記録、ブンデスリーガ最年少得点記録、そして最年少退場記録を保持している。21歳で迎えた今シーズンは、序盤こそレギュラーの座をつかめなかったものの、11月と12月にはリーグ戦で毎試合フル出場を果たした。同選手は自身の少年時代を「12歳で家を離れてドレスデンのサッカー学校に入った。それ以来、実家には住んでいない。簡単ではなかったよ」と振り返っている。■マフムド・ダフード(20歳/MF/ボルシアMG)
シリア系ドイツ人のダフードはまだ1歳の誕生日を迎える前にラインラントにやってきた。ストリートでサッカーを学び、「いつもひざやひじから血を流していた。でもプレーをやめることはなかった」という同選手は、ボルシアMGのアカデミーで成長。「僕はどの試合も最後と思ってプレーしている。だから一瞬一瞬を大切にしているよ」と、毎試合に強い気持ちを持って臨んでいることを明かしている。