自己PRで「継続力」をネタにする場合のポイント5選 | ニコニコニュース

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コツコツと続けてきたことがあるなら、その継続力を仕事にも活かせることをアピールするのが有効です。今回は、継続力を自己PRのネタとする場合のポイントを解説します。
1.継続力アピールに必要な期間

継続力というキーワードで、まず思い浮かぶのは期間です。1週間の取り組みではアピールネタとして不足だとすぐに分かりますが、では、3か月はどうでしょうか? 1年では? 3年では? ……私見ではありますが、大学生活で始めた取り組みならば3年前後、大学以前からの場合ならば10年前後を目安とされてはどうでしょうか。理由は、これまで多くの自己PRに触れてきた結果、例えば「大学入学以来アルバイトを3年間」とか、「幼い頃から習字を12年間」等の長期にわたるアピールも少なからずあったからです。

2.大切なのは継続の中身

例えば「ピアノのレッスンを15年続けている。しかし、その実態は、幼い頃、集中的なレッスンを3年受けたが、それ以降は時折…」では、いくら期間が伴っていても、趣味欄に記入する程度の自己PRであり、メインの自己PRとしては不足です。

3.複数の目標を軸とする

中学時代から現在までの9年間、あるスポーツに力を入れてきたとするならば、節目節目での目標があったはずです。例えば、レギュラーになりたい、地区大会ベスト8入りしたい、都道府県レベルの大会に進出したい等。まず、どんな目標を立ててきたかを振り返り、それぞれの目標を達成しようと努力したこと、その過程で掴んだこと、得た自信を思い出してみましょう。この結果、力を入れていた事実や継続を通しての成長をアピールできるようになります。

4.現在のあなたのアピールに繋げる

繰り返しますが、期間だけではアピールになりません。また、時々の目標とその取り組み及び成長を羅列するだけでもアピールにはなりません。アピールポイントは『現在』にあります。例えば、「小学生から高校まで10年間テニスを続けてきた。この継続的な取り組みを通して、挑戦心や度胸を養い、分析的に自分を把握するスキルも向上した。その過程では、A目標を立て、こう努力した。達成後は、新たにB目標を立て、こう努力した…」とアピールしたとしましょう。これでは、「継続力」を有していることはアピールできていますが、「過去のあなた」のアピールです。面接官は現在のあなたを知りたいのですから、以下のように「現在のあなた」に繋げる必要があります。

「この10年間を土台に、現在はゼミ活動に力を注いでいます。英文資料の読み込みで、毎週徹夜する日がありますが、あの頃のハードな練習の毎日に比較すれば全く苦になりません。また、真剣勝負の試合を何度も経験した結果、プレゼンの緊張感に飲み込まれることなく、自分の力を発揮できています」というようにアピールしましょう。

5.仕事との繋がりを付ける

就活の自己PRとは、仕事で活躍できることをアピールすることが目的の一つですので、仕事との繋がりも意識しましょう。例えば「ピアノを現在まで15年間、次々と目標を設定しながら努力している人」がいるとします。この人が、デパートの楽器売り場を希望しているならば、「音楽繋がり」で仕事との繋がりを付けられています。しかし、食品メーカの営業志望ならば、このままでは繋がりが見いだせません。このような場合は、「練習時間の質をあげる方法を常に試行錯誤してきました。同様の姿勢で大学の勉強やアルバイトにも取り組んでいます。仕事にも同様の姿勢で取り組み、キャリアアップを目指します」と加えれば、仕事との繋がりを付けることができます。

「何を何年間継続した」ではなく、継続過程での取り組み姿勢(同じ時間でより効果的に修得できるよう試行錯誤してきた等)、継続の結果得たこと(自信、度胸、気力等)がアピールの主役です。

岡 茂信 (おかしげのぶ)


現在東証1部の情報システム開発企業での採用選考経験を元にジョブ・アナリストとして独立。大学及び就職イベントでの講演、有名企業に対し採用アドバイスを実施。著書に「就職活動がまるごと分かる本」「エントリーシート完全突破塾」「適職へ導く自己分析」がある。また、「岡茂信の就活の根っこ」(http://ameblo.jp/okashigenobu/)で就活の土台となる旬な情報を発信している