12月29日放送、「チマタの噺」(テレビ東京)では、ビートたけしと鶴瓶が自由な感じでよもやま話。2014年に世間を騒がせた、号泣議員の野々村元議員について、たけしは、あれだけ笑わせてくれたのだから、もう許してやれと語った。あの芸はタレントとしたらギャラ500万円ぐらい稼いでいるとも語った。
野々村議員は現在裁判中だが、初公判を欠席してしまった。原因は極度のストレスで、裁判になるにあたってマスコミが再び押しかけたため、精神不安となって裁判に耐えられず、ドタキャンしてしまったというもの。野々村議員の行ったことは問題だが、精神が不安定なようで心配の声もある。
野々村議員は詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われている。詐欺罪は罪が重く、一発実刑になることもある。人を欺いて利益を得たりすることで詐欺罪になる。無銭飲食や無線宿泊、無賃乗車など、本来は有償のサービスを不法に受けることでも詐欺罪に該当する。
また振り込め詐欺や、今回のように虚偽の出張で不当に政務活動費を得た場合も同様だ。政務活動費は、地方自治体の議員に認められているものだ。議員報酬とは別に、地方議員の政策立案活動を支援するために認められている。自治体によってその額は異なる。兵庫県の場合には月50万円が支給される。
もともと政務調査費という名称だったが、2012年の地方自治体の改正によって純粋な調査費から活動費になって資金用途が拡大された。調査研究費、研修費、会議費、広報広聴費、資料作成費、事務所費、事務費、人件費などの項目がある。解釈によっては、あらゆる業務に対して支出できるため、いろいろな出張費に使われたり、大量の切手を購入して換金に使われることも起こってしまう。
事実、問題として、政策立案をするための費用でありながら、現実には議員報酬の延長として使われている部分がある。兵庫県議は月額84万円の議員報酬と年2回の期末手当375万円をもらっているが、一般よりは高額の報酬だ。議員はあちこちに顔を出すのも仕事なので、支出は一般よりも多い。支持者に定期活動報告を送ったり、冠婚葬祭に出席したりなどの出費も多いので、議員報酬だけでは足りないため、こうした活動費を一般的な費用として使いたいという事情があるのだ。