年末年始で、実家に帰省している人は多いだろう。なかには、久しぶりに訪れた実家の自室で「学生時代に流行していたアレコレ」を懐かしく眺めている、そんな人もいるかもしれない。
子どもの間での流行りモノといえば、やっぱり文房具。ロケット鉛筆やねりけし、ローラー消しゴムなど日本中でブームを巻き起こしたものも多い。
しかし、当時はどこの店でも見かけたが、今ではめっきり見かけなくなってしまった。――そんな文房具も少なくないのでは。
そこで今回、Jタウンネット編集部は「かつて流行した文房具」を振り返りつつ、その現在を追ってみた。
ロケット鉛筆、いまでも現役?まず取り上げたいのは「ロケット鉛筆」。プラスチック製の円筒に入ったロケット型の芯先パーツを入れ替えて使う筆記具で、ところてんのように押し出す芯の交換方法が特徴だ。
日本では、コクヨが1972年に「テンシル」の名で発売したものが初とされる。70年代から80年代にかけてブームを呼び、他社からも類似商品が次々と発売。「ロケット鉛筆」という愛称が生まれた理由は不明だが、ブーム時にはすでに定着していたとみられる。
今では、コクヨをはじめ多くの文具メーカーがロケット鉛筆の販売を取りやめている。しかし、ファンシー文具を手掛けるレモンなど一部のメーカーが現在も販売を続けており、ネット通販や100円ショップなどで購入することが可能だ。
レモンの広報担当者によれば、「現在でもある程度のニーズがある商品ですので、今のところ取り扱いを止める予定はありません」とのことだ。
バトルえんぴつ(バトエン)続いて取り上げたいのは、エニックスが1993年に発売したバトエンこと「バトルえんぴつ」。各側面に「こうげき」や「ぼうぎょ」など様々な行動が割り振られた専用えんぴつを転がし、相手と対戦するゲーム型の文房具だ。「ドラゴンクエスト」や「ポケットモンスター」といった人気作品の設定を用いたもので、90年代なかばに男子小学生を中心に大流行した。
発売から20年以上が経った今でも、バトエンはスクウェア・エニックスが取扱いを続けている。ラインナップは看板ともいえるドラクエだけのようだが、14年にも新たなシリーズを発売したばかり。当時ドハマりした人が親になって、子どもと一緒にもう1度――なんてことも十分可能なのである。
練り消しゴム(ねりけし)デッサン用の画材として販売されたが、70年代後半ごろから小学生の間で大ブームとなった「練り消しゴム」。子ども人気に合わせるように、香料を付けるなど「遊び」要素の入った商品も次々と発売された。
かつてのブームは去ってしまったが、現在でもねりけしは小学生を中心に一定の人気があるそうだ。もちろん、定番といえる「ねりけしくん」を手掛けるヒノデワシをはじめ、現在でも練り消しゴムの製造・販売は続いている。
ただ、新たなパッケージや型を作るコストの問題から、ブーム時のようにバリエーション豊かな商品が新たに発売されることは少ないそうだ。
多機能筆箱にローラー消しゴム、クーピーペンシルも――。その他の「かつて流行した文房具」の現在は、下記リンクで紹介する。
電卓にデスクランプ? あの頃流行った「多機能筆箱」の進化がスゴすぎる...「懐かし文房具」のいま