一説によると、生まれた国や性別によって好む色の傾向が異なるらしい。また、食べ物の色味が食欲に影響を与えるともいわれている。色と人の内面は密接に関係しているようだ。「教えて!goo」に「好きな色でその人の性格が分かりますか?」という質問が寄せられた。この質問に対し、「わかると思いますよ。というか願望だと思います」(shrine000さん)という回答者がいる一方、「外からの安易な、性格や心理状態の決めつけはできませんね」(kana_forteさん)との声もあがった。では実際のところ、色彩心理学的にはどう考えられているのだろうか。心理学者の内藤誼人先生に聞いた。
■好む色から性格がわかる
「アメリカの色彩心理学者ビレン・フェイバーがさまざまな研究成果を遺しています」(内藤先生)
この成果によると、以下のような傾向があることがわかっているらしい。
・黒を好む人…二面性のある人、隠し事をする人
一般的に考えられている色のイメージと食い違うものもあるかもしれない。しかし好む色によってこのような特徴があるという。ただ研究によっては、この傾向に違いがみられるようだ。
「別の研究者は、『黄色を好む人は幸せで積極的な人』、緑を好む人は『慎重な人』だと分析しました。人の性格は十人十色。同じ色を好む人全員に一つの性格が当てはまるとは限らないですよね」(内藤先生)
では逆に、色が性格に変化を与えることはあるのだろうか。
■色が性格に与える影響
「はい、できます。いわゆる『ドレス効果』というものです。たとえば、元気のない人に赤い服を着せると元気が出てくることがあります。アスリートは意識的に赤を取り入れることがありますよ」(内藤先生)
大事な場面でお気に入りの色の勝負服や赤い勝負下着を身につける人もいるだろう。これは「ゲン担ぎ」として自分を支えるだけでなく、心理的な効果を与えるものでもあるようだ。自分の性格や周囲からの印象を変えたい人は、色について研究し自分の生活に取り入れてみてはいかがだろうか。
●専門家プロフィール:内藤 誼人
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)