うつ病=即解雇の会社ってどう思う?ニコニコニュースのユーザーたちの意見を集めてみた | ニコニコニュース

うつ病=即解雇の会社ってどう思う?ニコニコニュースのユーザーたちの意見を集めてみた
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先日、「教えて!goo ウォッチ」では「『うつ病=即解雇』が不当か正当かを弁護士が解説!」の記事をリリースした。記事内では解雇命令前の休職制度の在り方、さらにうつ病=即解雇が不当か正当かを専門家の見解をもとにご紹介した。日本では生涯に約15人に1人の割合でうつ病にかかると言われており、うつ病を含む精神疾患は5大疾病のひとつとされている。もはや社会問題になりつつあるテーマを扱ったこの記事には、提供先のニコニコニュースで、約250にも及ぶコメントで議論が盛り上がっていた。

そこにはうつ病の深刻さを訴える声もあれば、労働者としての悲痛な叫びもあれば、企業側から見た意見も書き込まれていた。そこで今回はニコニコニュースのユーザーの声をもとに、改めて本テーマの議論を深めてみることにした。

■うつ病の原因が会社にあるのなら……

コメントを遡ってのぞいていくと、まず目についたのはうつ病になった原因がどこにあるのか、という問題である。

「仕事が原因でうつ病になったなら、辞めた方が本人の為じゃないのかな」(tukushin…さん)、「鬱の原因が仕事にあるなら辞めるのか原因の解決を探すしかないが、大概原因の解決を目指すと仕事を辞めるしか無くなるのが多いだろうな」(snow2008さん)

もしうつ病の原因が職場、会社にあるのだとしたら、これ以上症状を悪化させないために、早めに気持ちを切り替えて環境を変えた方がいいという意見が多かった。

なかには「大体は会社の体質や人間関係でなるんじゃないの? 鬱になる前に辞めるのも手だけど会社が原因と考えられる場合についての言及も欲しかったな」(ダイダイ氏さん)という意見も。

すなわち仕事が原因でうつ病になってしまったことを会社側がどう考慮し、どう対応するのか。これについては元記事にもあるように、やはり会社の休職制度の問題が大きく関わってきそうである。

■会社にとっての不利益も考えなければいけない

また、仕事が原因でうつ病になったのだとしたら、しばらく休職扱いをして様子見をするのが妥当だろうという意見も多かった。

「うつは治る病気だし、少し長い目で見守ってやろうという判断が出来るのが、会社のあるべき姿なんじゃないか」(デオナナカトルさん)、「少し休ませて無理なら自己都合での退職が普通じゃないかな」(3号さん)、「業務に支障が出ないで本人にまだ働く意志があれば解雇は不当だろうな」(鬼瓦純生さん)

だが、一方では「最近はいきなり解雇はないよ、小さい会社は難しいかもしれないけど。でも本人の治療と復職の意志が弱い場合は、止むを得ないと思う」(唐らすさん)という声も挙がっていた。さらに見ていくと、企業側のダメージを指摘する意見も寄せられていた。

それは「業界の移り変わりが激しい場合、仕事内容にまずついていけないから1年休職させた場合、さらに1年復職プログラムが必要になる。その体力が企業にあるかどうか」(ふぁんとむさん)というものであり、なかには「人員が補給されなければ現場の人たちが迷惑を被る」と、改めて仕事の厳しさを実感させられる意見も見られた。

うつ病とひと口に言っても完治するまでの期間は、個人差があり一概にだれぐらいで完治するとは言い切れない。仕事を続けながら療法を受ける人もいれば、数カ月休養をし、復帰する場合もあるようだ。また休養中は傷病手当金を貰えたとしても、期間中に解雇通知を受けたという話もある。

労働者と企業側の関係、さらにうつ病という疾患の難しさが絡んだ本テーマ。いつ自分に降りかかってくるか分からない問題だけに、議論の余地はまだまだありそうである。あなたがもし同じような状況下に置かれたら、どんな判断をするだろうか?

柚木深つばさ(Yukimi Tsubasa)