「磯野波平」は磯野家の大黒柱であり、いわゆる“カミナリ親父”のイメージをもつ方も多いのではないでしょうか?言葉遣いも「左様」「面目ない」「とんと」など、昭和どころかいつの時代?という古風なものを多用。これもまた彼の発言に重みを増している要因と言えます。しかし一方で、その威厳に疑問符がつくような言動も散見されます。そこが波平の魅力のひとつではあるのですが・・・。
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⇒磯野波平とは?(サザエさん)
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■必殺技「バカモーン」
この一言は主に「カツオ」(時々サザエ)のしでかす不始末に対して炸裂します。同様に「けしからん!」も追加コンボ技として多用。この技が発動した瞬間、多くはテレビ画面が大きく揺れる事でその凄まじさを表現しています。ただ彼のお説教は、どこか決め手に欠ける面も・・・。なぜなら、大きなカミナリを落としながらも、視聴者から見れば見え透いたカツオのご機嫌取りにコロリと騙されてしまう事が少なくないからです・・・。
■必殺技「おデコメガネ」
サザエさんは長寿番組ゆえ、同じような小さなネタが何度も使われる事があります。中でも、「波平」がおでこにメガネをしたままメガネを探す「おデコメガネ」は定番と言えるでしょう。これに代表されるように、彼には意外とおっちょこちょいな面があり、カツオから「父さんも人のこと言えないじゃないか」と指摘され、顔を赤らめて「う、うむ」と下を向き、「面目ない」と呟く姿もまた愛らしいのです。
■必殺技「茶の間まとめ」
その回のテーマとなる出来事を茶の間で話題にして、「我が家も気をつけなければならないな」と締めるのも波平の大切な役割です(そこにすかさず、マスオさんの「本当にそうですねー」が入ります)。時には早い段階でお茶の間シーンが出現し、「よし、我が家でも今度からやってみよう」と話の始まるきっかけになる事も。どちらの場合も話題の分岐点として欠かせません。
■長寿番組ゆえの問題点?
波平さんの代名詞、永井一郎さんのご逝去はサザエさんファンのみならず、日本国民に深い悲しみと驚きを与えました。『サザエさん』自体は円環型時間経過の構造を持っており、登場人物がいつまでも年を取らない事をネタにされたりもしますが、一方でこれだけの長寿番組になれば、アニメのキャラが年を取らない代わりに声優さんの高齢化がひとつの問題となるわけです。批判を覚悟の上で『ドラえもん』があえて主要キャラの声優陣を一度に交代したのも、この問題に対応するためでした。もしかしたら、サザエさんは視聴年齢層がより幅広いだけに『ドラえもん』のような英断が難しい面があるのかもしれません。とにもかくにも、いつまでも『サザエさん』が放送され、日本国民に“古き良き日本文化”そして“日本の家族の形”を伝え続けて欲しいと願うばかりです。
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★記者:ルーデル(キャラペディア公式ライター)