『北斗の拳』を語る上で、絶対に外せないもの・・・、それはやはり「南斗聖拳」ではないでしょうか。主人公「ケンシロウ」たちの北斗神拳と対を成す、“南斗”を宿星とする拳法です。中でもその頂点に位置する六つの流派が「南斗六聖拳」であり、今回ご紹介させて頂く「シュウ」も、そのうちのひとり。仁星の男と呼ばれ、南斗聖拳には珍しい足技による斬撃を得意とする南斗白鷺拳の伝承者「シュウ」の魅力についてご紹介いたします。
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⇒シュウとは?(北斗の拳シリーズ)
【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】
■ケンシロウを見つめる目
「シュウ」の盲目は、「ケンシロウ」と関係がありました。その昔、敗れたものには死の掟が待っていた「南斗十人組手」で最後の一人として「ケンシロウ」に立ちはだかり“敗北”を教えながら、その助命のために自らの目を潰したのです。そして、聖帝十字陵での今際の際の奇跡から、成長した「ケンシロウ」の姿を見る事を得て、思い残す事なく散る事となります・・・。彼の目は、ケンシロウの成長を信じて失われ、まさにその成長した「ケンシロウ」を見るために最後にその機能を取り戻したのです・・・。
■表裏一体?「サウザー」と「シュウ」
「サウザー」と「シュウ」は一見、不倶戴天の敵です。一方で、彼らは表裏一体の存在であるとも言えます。家族の愛を知らず、恐怖で人々をひれ伏し、子供を酷使する「サウザー」。家族を持ち、未来の光として子供を大切にして人々から愛される「シュウ」。
しかし、彼が「仁星」である以上、人質を取るという「サウザー」の当然の手段には対抗出来ません。「シュウ」は拳の技量うんぬんの前に、「サウザー」には勝てないのです・・・。しかし、“「シュウ」の死”が「ケンシロウ」に力を与え、結果、「サウザー」を倒す力の源にもなります。そして聖帝亡き後に帰ってきたのは、「シュウ」がもっとも大切にした世界でした・・・。
「レイ」と「ユダ」がそうであったように、「シュウ」も「サウザー」と共に乱世を変える礎として散る宿命だったのかもしれません。だからこそ、「サウザー」の死後に聖帝十字陵の頂から流れた血を、「トキ」に「仁星もまた泣いている」と解釈させたのでしょう・・・。
【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】
★記者:ルーデル(キャラペディア公式ライター)