“課金”クレーンゲームを試してみた、ハンド6本×パワー強のメリットは? | ニコニコニュース

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タイトーが12月より、アミューズメント施設に導入を開始している電子マネー“専用”クレーンゲーム「マッスル6」。投入する料金によってハンドの本数(最大6本)やパワーの強さの選択ができるという進化形のクレーンゲームだが、実際のところ、6本ハンドのメリットはどの程度感じることができるのだろうか。実機を体験してきた。

電子マネーが使えるクレーンゲームはこれまでも存在しているが、今回登場した「マッスル6」は、“専用”とすることで遊びの幅を広げた新機種。現金を必要としないため両替の手間がないほか、支払金額に応じてハンドを最大6本まで増やすことができるという、これまでにない機能を導入した。

行ってきたのは、某所にあるタイトーのアミューズメント施設。先にクレジット分の料金を電子マネーで支払い、投じた金額分のクレジットが本体にチャージされた状態でゲームが始まる。ハンドの本数とパワーは、本体の「パワーアップ・降下ボタン」をユーザーが押すことで調節する仕組みだ(※1回押す毎に1クレジット消費)。

手っ取り早く最大限の力を感じられるよう、6本ハンド×最大パワーでぬいぐるみ獲りに挑戦……したのだが、ぬいぐるみを掴む力はとても非力で、ハンド6本でガシッと掴んだかに見えたのは錯覚だったのか、ぬいぐるみはわずかに持ち上がることすらなく(微動だにしなかった!)、あっという間に決して安くはない金額が消えてしまった……。このトホホ感&ダメージは、1プレイ100円の際の失敗時よりもはるかに大きい。

また、そもそもの話として、クレーンがスタート地点よりも手前に来ない仕様になっているため、ぬいぐるみがガラス戸寄りに設置されているとハンドが届かず、しっかりと掴もうにも掴めない。今回試した「マッスル6」も、たまたまだろうが、6本ハンドで掴もうにもしっかりとクレーン降下位置を調節できるようなスペースがないぬいぐるみの配置だった。このあたりはもはや機械の性能云々ではなく、6本ハンドが活きるような景品の配置をしてくれるかどうか、店側の良心にかかっていると言えそうだ。

以前より同じ店でクレーンゲームの定点チェックなどを行っている関係で、ほかのクレーンゲームも利用してきているが、あくまでも印象レベルの比較では、6本ハンド×最大パワーであっても「大きなメリットは感じられなかった」というのが今回の結論。数回にわたり挑戦はしてみたものの、その印象が変わることはなかった。

「マッスル6」の本来のコンセプトである「課金すればハンドが強化され、景品が獲りやすくなる」という点はとても魅力的な特長。しかし一方で、当初より多くのネットユーザーに「6本×フルパワーが標準になるのではないか」と指摘されており、少なくとも今回はその疑念が拭えるような、金額に応じたメリットを感じることはできなかった。

ただ、今回は、あくまでも試してみたお店における、当サイトのケース。電子マネーがクレーンゲームを進化させるという方向性自体は期待が持てるだけに、モノは試し、クレーンゲーム好きは一度、試してみてはいかが?