安倍晋三首相は10日のNHKの番組で、自らが年内にロシアを訪問する可能性に関し、「平和条約問題については話し合いをしなければいけない。主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)議長として、プーチン大統領と会って話し合うことも重要だろう」と含みを持たせた。

 大統領の来日については「適切な時期に実現したい」と重ねて強調。ただ、時期のめどが立たないことを踏まえ、首相は春にもロシアの地方都市で大統領と会談することを模索している。

 ソウルの日本大使館前に設置された慰安婦問題を象徴する少女像について、首相は「韓国政府が適切に対応すると確信している」と述べ、日韓合意の着実な履行に期待を表明。環太平洋連携協定(TPP)に関しては「署名ができ次第、条約として、関連法案も含めて提出をしたい」と、今国会での承認を目指す考えを示した。