福岡高裁宮崎支部(岡田信裁判長)は12日、強姦罪に問われた鹿児島市の岩元健悟被告(23)の控訴審判決で、懲役4年とした一審判決を破棄し、無罪を言い渡した。控訴審で裁判所が専門家に依頼して実施したDNA鑑定で、被害女性の体内から被告とは別人のDNA型が検出されていた。

 判決理由で裁判長は「被告を犯人とするには、女性の体内の精液が被告のものと認められなければならない。DNA鑑定結果は被害女性の証言を裏付けていない」と指摘した。

 捜査段階で実施されたDNA鑑定では「精液は確認されたが、微量のためDNA鑑定はできなかった」とされていた。