多くのサラリーマンにとって避けては通れぬ「満員電車」。冬でも暑く、狭く、息苦しいことこの上ない地獄のようなあの時間。片道1時間の通勤だとしたら、月に約40時間、年間に換算すると丸20日。決して短くない、そして逃れようのない通勤地獄に辟易としているサラリーマンたちの現状を調査した。
◆通勤&終電ラッシュのストレス
「通勤ラッシュ時の満員電車に乗った際のストレスは、臨戦態勢に入った戦闘機のパイロットや機動隊の隊員よりも高く、ジェットコースターが落下する寸前の2倍以上と試算される」
昨年、あるイギリスの心理学者がこんなおぞましい研究結果を発表して世間を震撼させた。すし詰めの満員電車で戦場(=会社)へと赴く企業戦士たちは、比喩でもなんでもなく本物の戦場並みのストレスを強いられていたのだ――。
ことに世界有数の通勤ラッシュ大国として知られるニッポン。一説には都内だけでも毎朝350万もの人が駅から駅へと電車で移動しているといわれ、写真のように、すでに満員の電車に体をねじ込むようにして乗り込むことも日常茶飯事。
下記に挙げた満員電車の乗車率ランキングを見てもわかるとおり、キャパシティを大きく凌駕した乗客を詰め込んだ電車が毎朝いたるところで走っているのが現状だ。
★日本の「満員電車」乗車率ランキング
●1位 JR東日本 京浜東北線(上野-御徒町間)
●2位 東京メトロ 東西線(木場-門前仲町間)
●2位 JR東日本 総武線(緩行)(錦糸町-両国間)
●4位 JR東日本 中央線(快速)(中野-新宿)
●5位 JR東日本 横須賀線(武蔵小杉-西大井)
●6位 小田急 小田原線(世田谷代田-下北沢)
●7位 東急田園都市線(池尻大橋-渋谷)
●7位 JR東日本東海道線(川崎-品川)
※平成25年度、国土交通省「東京圏における主要区間の混雑率」より。超満員といわれる乗車率180%超え路線のみ