DellはCES 2016に合わせて,有機ELパネルを採用した製品をいくつか発表している。そのうち,ゲーマー向けノートPCの「ALIENWARE 13 OLED」については,速報でレポートしたとおりである。そして,もう1つの注目すべき製品として発表されたのが,30インチサイズの有機ELディスプレイ「UltraSharp 30 OLED Monitor UP3017QA」だ。
北米市場では2016年第1四半期に発売予定で,メーカー想定売価はなんと4999ドル(約59万円)という,超が付くほど高価なハイエンドディスプレイである。
有機ELパネルの解像度は3840×2160ドットの4Kで,色空間規格であるAdobeRGBのカバー率100%を謳い,正確な色再現性を特徴としている。さらに,応答速度はわずか0.1msとのことで,発表会では「ゲーマーにも適する」とアピールされていたほどだ。
ビデオ入力インタフェースとしては,HDMI(対応バージョン不明)とMini DisplayPort,USB Type-C形状のDisplayPort(関連記事)の3種類を用意。USB Type-C形状のコネクタは,USB経由で最大100Wまでの給電が可能な,「USB Power Delivery」にも対応するようだ。
59万円もするディスプレイを買えるゲーマーがどれだけいるのかは別にしても,発色の良さや応答速度のスペックは,液晶ディスプレイよりもゲームを美しく,かつ快適に表示できるのではないかと期待できる。生産が進み,将来的に大画面の有機ELパネルが低コストで供給されるようになれば,将来のハイエンドゲーマー向けディスプレイは液晶パネルではなく有機ELパネル,という時代が来るのかもしれない。
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