家庭用ゲームの金字塔、ファミリーコンピュータこと「ファミコン」の登場から32年。家庭用ゲーム機の性能とともに発達した美少女キャラクターの「おっぱい表現論」に迫る!
◆プレイステーション4で挑む女性特有の揺れや柔らかさ
現行機で最高の性能を誇るプレイステーション4(以下、PS4)で、女性キャラクターの美しさの限界に挑んでいるタイトルがある。それが「やわらかエンジンのバージョン2.0」を搭載した、コーエーテクモゲームスの『DEAD OR ALIVE Xtreame 3』(以下、『DOAX3』)だ。
「やわらかエンジンとは、人間の肌をより美しく表現するためのゲームシステムで、格闘ゲーム『DEAD OR ALIVE 5』のPS4版とXbox One版に搭載しました。そのときの胸揺れが非常に好評で、やわらかエンジンを搭載した『DOAX』が遊びたいという意見を毎日のようにいただきまして」とは、同作のプロデューサーを務める早矢仕洋介氏。ファンの声援だけでなく、チーム内や社内の各方面からの催促もあり、『DOAX2』から10年近くの時を経て、待望の復活を遂げた。
「最新作をつくるからには、やわらかエンジンそのものをパワーアップさせないといけないと思いまして。以前は胸揺れにフォーカスしていましたが2.0ではお尻や太ももなどの揺れ、女性の柔らかさも自然に表現するべく、PS4の性能をフルに活用し、ちゃんと物理演算を行いながら開発をしています」
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やわらかエンジン2.0では、女性特有の揺れだけなく、日焼けした肌の質感や、肌が濡れたときの艶かしさの表現もパワーアップ。さらに若手スタッフのアイデアにより、水着が着崩れるうれしいハプニングも起こるようになった。
「やわらかエンジン」が目指す近未来の女性像女性キャラクターの美しさの新境地に挑む裏には、「いろいろな苦労がある」と早矢仕氏は語る。
「マリー・ローズという人気キャラクターがいるのですが、彼女は控えめな体形でして。ほかの豊満なボディのキャラクターたちとはまた違ったかわいらしさを見せられるように調整する必要がありました」
また、「ウチの開発チームは、胸が小さいなりに揺れることを本気で考えています!」とも。
「胸が小さいキャラクターでも、自然に見えるような形で揺らしたいですし、柔らかさを感じてもらいたい。キャラクターごとの揺れや柔らかさの違いを出すのに尽力してもらうために、やわらかエンジンチームをつくりました(笑)」
妥協を許さない精神でリアルな女性キャラクターを追求している早矢仕氏たちは、映像や音響効果を組み合わせて人工的な現実感を生み出すPS VRに注目している。
「今のところは、PS4版とPS Vita版の開発に注力していますが、スタッフからもいずれはPS VRに対応しないとダメだよねという声が出ていて(苦笑)。我々としてもPS VRで『DOAX3』をプレイしてみたいですし、遊んでくれた方が南の島でずっとバカンスをしたいと思えるようなゲームを開発して、新たな社会現象を巻き起こしたいですね」
●DEAD OR ALIVE Xtreme 3 Fortune/Venus
【早矢仕洋介氏】
取材・文/黒田知道