壱番屋が廃棄した冷凍ビーフカツが横流しされた事件で、産業廃棄物処理会社「ダイコー」からカツを購入した岐阜県羽島市の「みのりフーズ」を実質的に経営する男性(78)は14日午後、報道陣に「ダイコーからは壱番屋のカツを2、3年前から計3回買った」と明かした。

 男性は愛知県内で取材に応じ、直近の買い入れについて「1箱30枚入りで800箱を購入した」と述べた。知人1人と三つの弁当店に全て転売し、約9万円の利益を得たという。男性は「知人に販売した分がスーパーに並んだと思う」と説明。2、3年前にも2度、計600箱を購入し、いずれもダイコー側から提案されたと主張した。

 産廃処理業者から仕入れた物を食品として売っていたことになるが、「渡されたサンプルを食べておいしかったので大丈夫だと思った」と釈明。「今から考えるとおかしな話だった。だまされたという気持ちだ」と強調した。

 壱番屋は、以前からダイコーに廃棄物の処分を委託。転売が繰り返されたとみられることについて、広報担当者は「驚いている」と話した。