発売は12年8月ながら、「週刊ファミ通」(KADOKAWA)編集者・豊泉三兄弟が「2015年に遊んだゲームはこれ!」の1本に選出するなど、いまだ根強い人気を誇るMMORPG『ドラゴンクエストX』(以下、『ドラクエX』/スクウェア・エニックス)。しかし、その一方で、チート行為や迷惑行為をするプレイヤーも後を絶たない。1月9日にもスクウェア・エニックスが、アカウントの永久利用停止処分などを発表したばかりだ。ただ、今回の発表に対して「ちょっと厳しすぎやしないか」との声もあがっている。
新年早々の6日にRMT(リアルマネートレード)・詐欺などの不正行為を理由に、1,600以上のアカウントの処罰を伝えた『ドラクエX』。間髪入れることなく9日には、不具合を意図的に利用した約1,700のアカウントを一時利用停止もしくは利用規約違反の累積による永久利用停止処分などの対処をしたと発表した。
9日に伝えられた“不具合”とは、武器の一種・ムチの“クロスペンデュラム”を装備した状態で、“みのがす”(優しい心で弱い敵を逃してあげる)というスキルを使うと、本来効かないはずのボスモンスターにも効いてしまうというもの。この不具合は7日の時点で運営側も「使用しないように」と呼びかけ、9日までに修正されたのだが、たちまちネットで広まってしまったため、遊び半分も含め、多くのプレイヤーが使用する事態となった。
結果的に、約1,700キャラクターが処分の対象となり、特に悪質な600キャラクターについては「キャラクターデータの巻き戻しを行う」と発表。また、そうしたキャラクターと同じパーティーに参加し、利益を得たキャラクターに対しても、称号とアクセサリーの削除が行われる。
この処分の発表に、「不具合自体は運営側の不備じゃないのか?」「これでBANは厳しいな」「永久BANはかわいそう」「無限増殖ならまだしも、この程度に対しては厳しい」といったものと、「超えちゃいけないラインもわからないプレイヤーなんか消える運命」「ズルしたらBANされて当然」「永久BANでいいだろ。一時停止とか生温いわ」といったものとで、ゲーマーの意見はおよそ二分しているようだ。
なお、処分されたプレイヤーは納得できないようで、12日に「ドラゴンクエスト10不当BAN被害者の会」なる会を設立。国民生活センターや消費者庁などに相談すると見られているが、はたして……。