AFC U-23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)グループB第2戦が16日に行われ、U-23タイ代表とU-23日本代表が対戦した。
日本は13日に行われたU-23朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表戦で1-0の勝利を収め、リオデジャネイロ・オリンピックを懸けた重要な大会を白星でスタートさせた。一方、タイはサウジアラビアと1-1のドローで終え、グループステージ突破に十分可能性を残している。日本は北朝鮮戦から6名を入れ替え、MF南野拓実やFW久保裕也を温存。MF矢島慎也、MF原川力、FW浅野拓磨らが先発メンバーに名を連ねた。
試合序盤からペースを握ったのはタイ。3分、右サイドでパスを受けたナルバディン・ウィラワットノドムがワンタッチでエリア内右に進入すると、GKと一対一になりかけたが、ここはGK櫛引政敏がなんとか身体を張って防いだが、いきなりピンチを作られる格好になった。
しかし、ここから日本が徐々に盛り返す。6分、左サイドでスローインを受けた豊川雄太が左足でクロスを入れると、ファーサイドに飛び込んだ矢島慎也が右足でボレーシュート。しかし、ここはGKソンポーン・ヨスが横っ飛びでセーブ。最初のチャンスを生かすことができなかった。
続く8分、エリア手前でボールを持った矢島がエリア内左に浮き球のパスを供給。これを受けた浅野拓磨がワントラップから左足シュート。しかし、ここは左ポストに当ってしまい、先制点とはならない。直後の9分、今度は右サイドの室屋成がエリア右横からグラウンダーの折り返しを入れると、鈴木武蔵がニアに走りこんだ。シュートまで持ち込めなかったが、こぼれ球がゴール前に浮き上がると、これを豊川が頭で押し込もうと試みたが、今度はクロスバーを直撃。決定機を逃してしまった。
スコアが動いたのは27分、中盤で遠藤航がボールを持つと、前線に浮き球のパスを送る。最終ラインの裏に抜けだした鈴木が相手DFを強引に振り切り、右足で豪快なボレーシュート。これがゴール右下に決まり、日本が先制に成功した。
その後も日本が主導権を握ったが、なかなか追加点が奪えない。前半終了が近づくと、再びタイが日本ゴールに迫る。41分、右サイドのナルバディンがエリア内のチャナティプへクロスを入れる。これを受けたチャナティプが遠藤をかわしてシュートを試みたが、原川がなんとかカバーに入って防いだ。このまま1-0で日本がリードを保ち、前半終了を迎えた。
両チームともにハーフタイムに交代を行う。日本は先制点を決めた鈴木に代えてオナイウ阿道を投入。タイはパコーン・パンルムパックに代えてチェンロップ・サンファオディを投入した。
するとオナイウのプレーから日本にチャンスが生まれる。49分、エリア手前右でオナイウがボールを受けると、相手DFを抑えながらマイナスの折り返しを送る。ここはゴール前に飛び込んだ浅野らに合わなかったが、流れたボールを原川が拾い、エリア内左に進入。左足で挙げたクロスを中央の矢島がヘディングで押し込み、日本が貴重な追加点を奪った。
しかし、日本は55分に大ピンチを迎える。左サイドからゴール前に浮き球が入ると、ティティパン・プアンチャンと亀川諒史がこれを競り合う。しかし、ここは亀川がエリア内でティティパンを押したとして、タイにPKが与えられた。キッカーのティティパンが右足で狙ったが、軸足を滑らせながら蹴ったボールはクロスバーを直撃。日本はなんとか失点を免れた。
60分、再び日本にピンチが訪れる。日本の最終ラインの裏にロングボールが入ると、チェンロップがGKと一対一になりかける。しかし、ここはGK櫛引がエリアを飛び出してクリア。こぼれ球が再びチェンロップにわたりかけたが、今度は奈良がスライディングで防いだ。
日本は71分に浅野を下げて久保を投入した。すると75分、相手のパスをカットした岩波拓也がそのまま持ち上がり、相手最終ラインの裏へラストパス。オフサイドラインぎりぎりで抜けだした久保がエリア内右でGKと一対一となる。久保が右足でシュートを狙うと、GKソンポーンが触ったボールは高く上がりながらゴール左に決まり、日本が決定的な3点目を挙げた。
78分、日本は矢島を下げて南野をピッチに送り込み、試合を締めにかかる。すると84分、相手DFの裏に抜けだした久保がエリア内左でファウルを受けてPKを獲得。自らこのPKをゴール左下に沈め、大量4点差をつけた。
このまま日本が4-0でタイを下し、グループステージ2連勝。日本が全体の一番乗りで決勝トーナメント進出を決めた。
日本は19日にグループステージ最終節でU-23サウジアラビア代表と対戦する。
【スコア】
【得点者】