【エルサレム時事】イランのロウハニ大統領は17日、欧米の対イラン制裁解除について「イランと世界の関係との新たな時代が始まった」と歓迎した。国営イラン通信が伝えた。

 大統領は、核問題解決に向けてイランと欧米など6カ国が合意した「包括的共同行動計画」の履行は「どの国にも損はない」と強調。「イランは地域や世界における平和や安定、安全の使者だ」とも述べ、そもそも脅威となる存在ではないと訴えた。また、ロイター通信によれば、この核合意履行を「転機」と捉え、制裁で疲弊したイラン経済を立て直すことも誓った。

 これに先立ち、大統領は公式ツイッターで制裁解除の発表を「輝かしい勝利だ」とたたえた。「忍耐強い国イランの偉大さに対し、祝福を与えた神に感謝する」と喜びを表している。

 一方、大統領は17日の記者会見で、先にイランとの断交を表明したサウジアラビアについて、対イラン関係で「問題を作り出している」と非難。核合意に反発している点も含め、敵対的な姿勢を改めるよう求めた。