声優ファンならご存知の方も多いだろうが、『名探偵コナン』の小嶋元太役や高木刑事役などで知られ、さらに先日、製作・放送が発表された『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』では虹村億泰役を演じるベテラン声優・高木渉が、10日から放送が始まった大河ドラマ『真田丸』(NHK)に俳優として出演中だ。
高木が演じるのは、堺雅人演じる真田信繁の姉・松(木村佳乃)の夫で、信繁の義理の兄にあたる小山田茂誠役という、真田家とともに行動する重要な役どころ。放送当日、聴きなれた声とテロップから、高木を発見した声優ファンが驚き、TwitterなどのSNSで感想を述べまくったのは記憶に新しいところだが、これが東京スポーツの報道によるとNHKの広報も「これほど話題になるとは」と驚くほどの反響を呼んだようだ。
思えば大不評のうちに1年間の放送を終えた『花燃ゆ』も、池田秀一がナレーションを務めたことが話題になったが、人気の堺が主演、脚本は三谷幸喜、初回視聴率は19.9%と、話題満載だった『真田丸』においても、高木の出演がインパクトを残したというのは、アニメ・声優ファンにとってはうれしいトピックかもしれない。
高木はTVアニメに加え、多数の洋画吹き替えで活躍する声優だが、舞台で長く活躍してきた俳優でもある。意外にも映像作品への出演は今作が初めてだそうだが、きっと安定した演技を見せてくれることだろう。
なお高木といえば、アドリブが多いことでも有名。『Yes!プリキュア5』のキャラクター・ブンビーは高木のアドリブの影響で、続編である『Yes!プリキュア5GoGo!』にも続投することに。さらに『名探偵コナン』の高木刑事も、本来は名前なしのモブキャラクターだったのに、目黒警部役の茶風林がアドリブで名前を尋ねたところ、高木が「高木です」と、演じ手の本名を名乗るというアドリブで切り返したことから定着。原作マンガにも逆輸入されたことから次第に出番は増え、ついには同僚の美人刑事・佐藤と結婚するまでに至ったというエピソードを持つほど。ドラマの現場でも、そんな高木のアドリブが炸裂しているかもと思うと、より『真田丸』を楽しめるかもしれない。