カレー店「CoCo壱番屋」を展開する壱番屋(愛知県一宮市)が廃棄した冷凍カツが横流しされた事件で、産業廃棄物処理会社「ダイコー」(同県稲沢市)が転売したビーフカツのうち、少なくとも約2万7000枚が消費者に渡ったとみられることが17日、分かった。愛知県などが調査を進めており、手元に残った商品は店に返品するよう呼び掛けている。
愛知県などが調べているのは、壱番屋が昨年8月と10月、ダイコーに廃棄を委託したビーフカツ約6万3000枚の流通状況。県内の弁当工場11カ所で約1万3000枚が使われたほか、岐阜、三重を加えた3県のスーパーなど20店舗以上で約1万4000枚が冷凍食品や加工した総菜として販売された。
在庫で残った分などを差し引いた約3万枚は、行方が分かっていない。また、ダイコーから購入、転売した製麺業「みのりフーズ」(岐阜県羽島市)はビーフカツ以外に、壱番屋が廃棄したチキンや豚ロースなどのカツも入手したことが判明している。岐阜県は17日もみのりフーズに立ち入り。転売された商品の特定を進めている。
壱番屋は2014、15年だけでも、異物混入などの恐れがあったカツ約59万枚の廃棄をダイコーに委託している。