がんの薬、認知症に効果か マウス実験で可能性示す
がんの治療薬にも応用されている抗体をアルツハイマー病に似た症状を発症するマウスに注射すると、脳神経に有害なタンパク質の蓄積や、学習・記憶能力の低下が抑えられたとの実験結果を、イスラエルのワイツマン科学研究所のチームが米医学誌ネイチャーメディシン電子版に18日発表した。
この抗体は「抗PD1抗体」。白血球によるがん細胞への攻撃を促進する新薬「ニボルマブ」として実用化され、皮膚がんや肺がんに効果が示されている。
今回は、がんに対する作用とは別に、アミロイドベータという有害タンパク質を除去する働きを持つ白血球の一種を、脳内に呼び込んだとチームはみている。