SMAPが1月18日、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で急きょ生放送による謝罪を行ったが、ここで一番表情が硬かったのが中居正広だ。
「今回の件で、どれだけSMAPがみなさんに支えられているのか、強く思いました」
そう語った中居は伏し目がちで、いつもの快活な表情は消え失せていた。それもそのはず、実はこの日、ある芸能リポーターが情報番組で「独立騒動の首謀者は、チーフマネジャーの飯島三智氏ではなく中居」という衝撃の発言をする予定だったのだ。結局、放送局の意向でストップがかかったが、もしこれが放送されていれば、中居はここに立てていなかった可能性すらあった。
「リポーターがこれをどう解説しようとしたのかは知りませんが、大手芸能プロとベッタリの人なので、ジャニーズの差し金だったことは明らか。プロデューサーは『中居クン出演の番組もあるし、最終的にジャニーズ残留になったときに気まずくなる』と言って発言をやめさせましたが、もう少しで中居クンへの世間の見方が一変するところだった」(情報番組のディレクター)
このリポーターは騒動発覚後、番組内での発言で、以前からジャニーズ内に派閥争いがあり、SMAPチーフマネジャーの飯島三智氏が、特にメリー喜多川副社長との折り合いが悪く、SMAPメンバーも飯島氏寄りになってきたというニュアンスの話をしていた。この話からは、SMAPをトップスターに育ててきた飯島氏に恩義を感じたメンバーらが飯島氏の独立に追従したという流れがくみ取れるが、もし中居が首謀者なのであれば、話は変わる。むしろ飯島氏は、ジャニーズから出ていきたいメンバーの代理人的役目を果たし、自らその立場を投げ打ったにもかかわらず、ハシゴを外された形になる。
「テレビを見ている方はわからないでしょうが、中居クンはしなやかなMCでの姿とは裏腹に、かなり頑固な人。こうと決めたら、番組プロデューサーとケンカしてでもやってきたし、飯島さんが仲裁したことも何度もあったので、中居クン首謀者説もあり得ない話ではない」(同)
そもそも木村拓哉ひとりが行動を共にしなかったのは、中居が首謀者だったからという見方もある。木村は過去、SMAP結成当時の大ゲンカをラジオなどで明かしたことがあるほど中居とは不仲で知られており、宿泊先の部屋にいきなり中居がやってきて、意味もなく殴られたと話したこともある。これについては、ジャニーズ関係者から以前「殴った理由は、木村がグループの輪を乱して身勝手な振る舞いをしていたから」という話もあったが、ある業界関係者は「性格的に合わないし、互いが自分を正しいと思っているから、その後もずっと尾を引いてきた」と話してもいる。
仮に中居首謀者説が事実だとすれば、木村の仲裁で謝罪放送にこぎつけたこと自体も中居にとっては面白くない流れで、遺恨を残したままとなる。
「メンバー4人が謝罪して、飯島さんが責任取って業界追放というのは、あくまで飯島さんが首謀者の場合。もし中居クンが首謀者なら、表向きSMAPが存続しても、険悪ムードはさらに濃くなる。むしろ解散したほうが健全」と前出ディレクター。
いずれにせよ、人間関係の悪化が明らかになったこの騒動。スマスマの放送で、一件落着となったわけではなさそうだ。
(文=藤堂香貴)