安倍首相の「懐刀」は右派の筆頭格 | ニコニコニュース

自民党政調会長 稲田朋美(AFLO=写真)
プレジデントオンライン

安倍晋三総理の側近で、自民党右派の筆頭格。特に、第二次大戦後に米国中心の連合国が日本の指導者などを裁いた東京裁判について批判的だ。同裁判で裁かれたA級戦犯について、「指導者個人の責任を問う法律は事後法だという批判は、学界などから出ている」と指摘。「東京裁判が無効という意味ではない」と断ったうえで、事実関係について「私たち自身で検証する必要がある」と強調している。その検証機関を自民党は2015年に設置したが、もちろん仕掛け人の1人が稲田朋美氏だ。

26歳で弁護士になるが30代半ばまでは「歴史問題にも政治にもまったく興味がなかった」という。しかし、ある日の深夜、東京裁判の記録映画を観て、その「欺瞞」に気づき、突然目覚めたらしい。日中戦争における南京攻略戦において、日本兵による中国人の「百人斬り競争」が新聞で報道されたが、同記事に虚偽があるとして、記事が理由で戦後処刑された将校の遺族が名誉回復を訴えた裁判に稲田氏は関わった。また小泉純一郎元総理の靖国神社参拝も積極的に支持している。そうした活躍が、小泉政権で幹事長代理をしていた安倍総理の目にとまった。05年の衆議院議員選挙(郵政選挙)で「刺客」候補として擁立され初当選した。安倍政権支持層には「東京裁判は間違い」と主張する人も多い。彼らをつなぎとめるために、総理の「懐刀」である稲田氏は必要不可欠な存在。真顔で「ポスト安倍」と囁く議員もいるが、あるベテラン議員は「安倍がいなければ終わり」と手厳しい。

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自民党政調会長 稲田朋美(いなだ・ともみ)
1959年生まれ。早稲田大学法学部卒業。85年弁護士登録。2005年衆議院議員選挙初当選(現在当選4回)。自民党副幹事長などを経て14年政調会長。

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