AFC U-23選手権カタール2016(オリンピック・アジア最終予選)グループB第3戦が19日に行われ、U-23日本代表とU-23サウジアラビア代表が対戦した。
日本は16日に行われたU-23タイ代表戦で4-0の大勝を収め、初戦のU-23朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表戦に続き2連勝。同日行われたサウジアラビアと北朝鮮の試合が引き分けに終わったため、日本は1位でグループを突破。22日に行われる準々決勝ではグループA2位のU-23イラン代表と対戦することが決まった。
日本チームを率いる手倉森誠監督は準々決勝を見据え、タイ戦の先発メンバーから10名を変更。GK杉本大地、DF松原健、DF三竿健斗、MF井手口陽介が今大会初出場を果たし、GK牲川歩見を除く22名が全員起用されることとなった。一方、サウジアラビアは今大会の優勝候補に上げられながらもここまで2分けと苦しんでおり、自力での突破には勝利が絶対条件となる。
この試合で最初にチャンスを作ったのは日本。5分、右CKを獲得すると、山中亮輔が左足で上げたクロスにニアの植田直通が合わせた。しかし、ここは枠の右に外れてしまい、ゴールとはならなかった。続く7分、左サイドでボールを持った中島翔哉がドリブルで中央へカットイン。相手DFをかわして右足シュートを放ったが、ここはゴール左下に外れてしまった。
勝つしかないサウジアラビアも日本のゴールに迫る。10分、エリア手前右でFKを獲得すると、アブドゥルファタフ・アシリが左足で直接狙ったが、壁を越えたボールはわずかに枠の右。日本は最初のピンチをなんとかしのいだ。続く22分、アブドゥラフマン・アルガムディがエリア手前でボールを受け、フリーでシュートまで持ち込みかけたが、ここは植田が体を張って失点を免れた。
直後の23分、日本は右サイドでボールを受けたオナイウ阿道が中央に走りこんだ南野拓実へスルーパス。南野はエリア内右で一度切り返すと、左足で鋭いシュートを放ったが、ここはGKアハマド・アルハルビがわずかに触ってCKに逃れた。
ここで日本が決定機を迎える。27分、左CKを獲得すると、井手口がクロスを入れる。ここでフリーになっていた植田が走りこみヘディングシュート。しかし、ここはGKアルハルビの正面に飛んでしまい、決定機を生かせなかった。続く31分、中盤でボールを持った大島僚太が相手を一人かわし、30メートル以上ある位置から右足でロングシュートを狙った。強烈なシュートがゴール左上に決まり、日本が待望の先制点を奪った。
前半終了間際はサウジアラビアがペースを掴む。前半アディショナルタイム1分、エリア内でパスを受けたファハド・アルムワラドがドリブルを仕掛け、植田がこれを止めにかかる。接触があってファハドが倒れたが、ここはノーファウルの判定で難を逃れた。このまま1-0で日本がリードして前半を終えた。
後半立ち上がりも日本が主導権を握る。53分、右サイドでボールを持った南野がドリブルで中央へ切り込む。相手DFをかわしてエリア手前へラストパスを出すと、走りこんだ井手口が右足でコントロールしたシュート。これがゴール右下に決まり、日本が貴重な追加点を得た。
しかし、57分、日本が思わぬ形でピンチを招く。自陣エリア内で混戦となると、植田がボールをクリアした。しかし、その際に植田とアルガムディに接触があったとして、サウジアラビアにPKが与えられた。これをキッカーのアブドゥラ・マドゥーがゴール右下に決め、1点差に詰め寄った。日本にとっては3戦目にして今大会初失点となった。
嫌な流れを変えたい日本は66分に三竿を下げて浅野拓磨を、68分に松原を下げて亀川諒史を投入した。78分、中盤でボールを受けた大島が前を向くと、前線の浅野へロングパス。相手最終ラインの裏に抜け出し、GKと一対一になりかけたが、GKアルハルビが先に触ってなんとかクリアした。
さらに85分、日本はオナイウを下げて久保裕也をピッチに送り込み、試合を決定付ける3点目を狙った。このまま日本が2-1でサウジアラビアを下し、3連勝でグループステージを終えた。
日本は22日に行われる準々決勝で、グループA2位のイランと対戦する。
【スコア】
【得点者】