【ムーア(米サウスカロライナ州)時事】東レは19日、米国で2カ所目となる炭素繊維工場の建設に着手し、工事の安全を祈る地鎮祭を当地で行った。軽くて強度のある炭素繊維は自動車や航空機などの部材としての需要が急増。東レは2020年までに1000億円規模の投資を行い、米国での事業拡大を目指す。
炭素繊維の原糸から、炭素繊維に樹脂を染み込ませたシート状製品までを一貫生産できる米国初の工場となる。年産能力は2000トン。17年5月以降に順次生産を開始し、19年から米航空大手ボーイングに旅客機用の部材製品を供給する。契約期間は今後10年以上に及び、同社への供給総額は東レグループ全体で1兆3000億円を超える見通し。