【ジャカルタ時事】中国が受注したインドネシア・ジャワ島のジャカルタ―西ジャワ州バンドン間高速鉄道の「起工式」が21日、同州ワリニの農園で行われた。監督官庁の建設許可はまだ出ていないが、「見切り発車」の形で事業がスタートすることになった。

 高速鉄道は、新幹線方式を提案した日本との競合の末、「インドネシア政府の財政負担や保証は一切いらない」と約束した中国の受注が昨年9月に決まった。事業費は約56億ドル(約6550億円)で、2018年完工、19年の開業を目指している。

 ただ、許認可の遅れなどから当初、昨年中に予定されていた起工式は延期。現時点でも区間内のトンネルや橋のデータ不足で運輸省の建設許可が下りておらず、予定通りに事業が進むかは不透明だ。

 式典にはジョコ大統領や中国の政府関係者らが出席。大統領は「事業が国家予算を使わない点を高く評価したい」と述べた。