火星とか冥王星ばっかチヤホヤしてっけど、地球もすごいんだからね!
このたび発表された新しい研究結果によると、もしかしたら南極の氷の下にはグランドキャニオンの2倍の長さを持つ渓谷が存在しているかもしれないそうです。もしこれが確認されたら、世界一の長さを誇る渓谷の発見となります。しかも二番手にかなりの差をつけた世界一です。
南極東部にはプリンセス・エリザベス・ランドという地名を持つ場所があり、そこにかすかに渓谷の存在を推測させる跡が人工衛星からの画像で見つかったそうです。地質学者のチームによって氷の層の下の岩盤をマッピングするレーダーエコー測定が行われ、分析結果が科学雑誌Geology誌に発表されています。それによると800mほどの深さの渓谷がうねりながら965kmもの長さに渡り氷の下に存在している可能性があるとのこと。
氷の下の、深さ800m、長さは1,000km近い渓谷....グランドどころじゃないじゃん!!
RPGならもうラストダンジョン終わった後のゲームをクリアした人しか入れない無限ダンジョン的なポジションンンンン!!
研究者たちによると、この地形はおそらく氷が覆ってしまう前に液体の水によって削り取られてできたものとのこと。さらにはこれまで発見されてなかった氷底湖にも繋がっているかもしれず、その氷底湖は1,200平方キロメートルものサイズを持っているかもしれないと...。
ちょっと、
ちょっと!
冥王星フライバイとか言って興奮してたんだけど私! 灯台リアル下暗し!
いやー惑星のロマンがこんなところにもあるなんて、感動です。
「これほど大きな地形が長い間発見されずにいたということが驚きです。」と研究の筆頭著者であるダラム大学のSteward Jamiesonさんは声明を出しています。
もちろん、まだ実際に存在が証明されたわけではありません。まだ初期の分析でしかなく、これから地形全体を捉えたレーダーエコー測定と照らしあわす必要があり、航空探査も予定されています。
もし立証されれば、世界で一番長い渓谷となります。現時点での一番長い渓谷はグリーンランドのグランド・キャニオン。長さはおよそ740kmとなっています。このグリーンランドのキャニオンも、実は発見されたのは2013年と最近のこと。まだまだ地質学的な発見は終わっていないんですね!
source: Geology
Maddie Stone - Gizmodo US[原文]
(塚本 紺)