ついに乗り越えた壁=若き日本、五輪切符に王手―サッカー五輪予選 | ニコニコニュース

 決勝トーナメントを前に手倉森監督は「選手にとって、サッカー人生で最も大事な10日間になる」と話していた。監督の思いに応え、若き日本が大きな壁を乗り越えた。

 序盤こそイランのスピードと迫力ある攻撃に慌てたが、パスを回して落ち着き出す。今予選で初めて先制しないまま前半が終了した。

 後半には相手のシュートがバーをたたき、ひやりとさせられた。延長戦も見据え、両ベンチとも静か。先に動いたのは日本。久保に代え、快速FW浅野を投入した。さらに矢島に代えて豊川をピッチに送った。

 それでも均衡は破れず、迎えた延長前半6分。室屋の右クロスに豊川が頭で値千金の先制点。登録メンバーの最後の2枠に滑り込んだ21歳が結果を出した。さらに中島が2発をたたき込んだ。

 アジアの8強で何度もはね返されてきた。14年にはU22アジア選手権とアジア大会で、ともに敗退。手倉森監督は「たくさんの悔しさしか味わっていないチーム。それを喜びに変えられれば、成長力は大きく増す」と語っていた。緊迫した正念場をついに制した。

 世界の扉を開くまであと1勝。それ以上に、チームで期す思いがある。「6勝(優勝)して五輪に行きたい。みんなが同じ気持ち」と息巻いていたのは原川。臆せず、前へ前へと突き進むだけだ。