「食」といえば、どうしても「痩せる/太る」あるいは「健康にいい/悪い」の方面で考えがちだが、昨今とみに注目されているのが「食」と「脳」の関係。われわれが日頃食べているものは、言うまでもなく脳のエネルギー源でもある。ダメなモノを食べれば、脳のパフォーマンスが下がるのは当然の話なのだ……。
◆愛用のコンビニ弁当が「ダメな脳」をつくる!?
★刈谷 稔さん(仮名・40歳・流通)――独身。会社の寮に一人暮らし。台所が狭いので自炊はせず、もっぱらコンビニ飯に頼る日々。人手不足ゆえのストレスに食欲も減退気味
平日の昼食の定番は、職場近くの地元系コンビニから調達してきたオリジナル幕の内弁当(350円)。
「値段の割にバランスが取れているのでお気に入り」と言う刈谷さんだが、写真を見た識者たちは「これでバランスがいいとは言えないのでは……」と困惑。
⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1003691
「この価格では良質のタンパク質は期待できないし、野菜も少ない。メインが揚げ物というのも問題ですね」(医師の菅原道仁氏)
揚げ物も脳に悪いのだろうか?
「揚げ物が悪いというより、油の質が問題なんです。脂質(コレステロール)は、脳の細胞膜の原材料。脳の機能はコレステロールの質によって決まると言っても過言ではありません」(アンチエイジング研究の第一人者の白澤卓二氏)
ここで問題になるのが、不飽和脂肪酸である「オメガ3」と「オメガ6」。オメガ3とオメガ6はバランスが非常に大事で、体内で両者のバランスが取れていないと細胞の機能が落ちてしまうという。
「EPAやDHAなど、オメガ3系の脂肪酸は、イワシやサバなどの青魚に多く含まれます。一方、オメガ6系の脂肪酸はサラダ油やコーン油などに含まれており、出来合いの揚げ物に使われている油の大半はオメガ6。現代日本人の食卓は圧倒的にオメガ6に偏っているわけです」(菅原氏)
オメガ6のとりすぎは動脈硬化を進行させ、脳梗塞を引き起こす。安価で加工しやすいオメガ6は、加工食品全般に多く使われているため、コンビニ飯はオメガ6の巣窟なのだ。見た目のバランスに騙されてはいけない。
<ここがダメ!!>
【白澤卓二氏】
【菅原道仁氏】
― これがバカになる食事だ! ―