政府は23日、東京電力福島第1原発事故で避難が続く福島県川内村で住民懇談会を開き、東部の荻、貝ノ坂両地区の避難指示を今春をめどに解除する意向を伝えた。昨年11月から続く準備宿泊を春まで延長し、解除日は地元と協議する。
懇談会には住民8人が出席。政府の担当者が、両地区の放射線量が除染前の毎時2.67マイクロシーベルトから約7割下がったとする結果を報告した。住民からは、除染後も一部で放射線量が上がっているとして「対処方法を示してほしい」との意見が出た。
両地区は2014年3月に除染が一巡。準備宿泊の対象19世帯52人のうち、登録したのは1世帯2人にとどまる。両地区を除く村東部の避難指示は14年10月に解除された。