マンガを無料で楽しめるアプリが大人気の中、なんと11万8800円という超高額コミックアプリが登場。挑戦的なリリースが話題を呼びそうだ。
【画像を見る】『サラリーマン金太郎』もこんなにサクサク読める!!
このチャレンジングスピリットにあふれたアプリは、株式会社サード・ラインがiOS限定で提供する「本宮ひろ志 作品集」。気になる内容は、漫画家・本宮ひろ志の作品が実に270巻分読めるという、ファン垂涎の“保存版アプリ”だ。
「代表作である『サラリーマン金太郎』『俺の空』をはじめ52タイトル270巻、現在電子化されている本宮ひろ志作品は全て収録しています」と、アプリの広報を担当するサード・ラインの吉田さんは胸を張る。
だが「無料で楽しむ」が全盛の時代に、このような高額アプリをリリースした意図はどこにあるのだろう?
「スマホの登場で“余暇時間”の奪い合いが激しくなっている中、コミックやゲームなどを無料で楽しめる時代が根付いてきましたよね。弊社も無料コミックアプリの提供や、期間限定キャンペーンとして人気作品の“全巻無料”などにいち早く取り組んできました。その成果として、ユーザーの方が新たな作品に出会う“きっかけ作り”はできたと実感しています」(吉田さん)
だが一方で不安も感じるようになったという。
「作家の皆さんのモチベーションが気になるんです。心血を注いで書き上げた作品に対して、正当な評価や対価を受け取れる仕組みもなければ、創作意欲が減退しかねません。時代に逆行するようですが、この作品集をAppstoreで提供できる“最高課金額”で提供して一石を投じることで、『コミックが持つ“可能性”を広げたい』と考えています」(吉田さん)
さらにおもしろいのは、このアプリが“育っていく”可能性があることだ。
「現在連載中の「サラリーマン金太郎 五十歳」も随時追加していく予定です。現時点のiOS最高額(11万8800円)に恥じないアプリになりますのでご期待ください!」(吉田さん)
現在も新作を描き下ろし中で、2016年に画業50周年を迎え漫画家・本宮ひろ志を堪能できる同アプリ。同氏の作風同様、常識に捉われずチャレンジングなアプリの動向にぜひ注目したい。【東京ウォーカー】