スマホや家電など、一部の産業で中国企業が躍進している。スマホメーカーの小米科技(シャオミ)や家電メーカーのハイアール(海爾集団)などは、いまやグローバル企業だ。こうした企業に代表される中国製品はもはや「安かろう悪かろう」ではない。
中国企業の成長の速さには驚きを禁じ得ないが、中国メディアの家電網はこのほど、米国で行われたコンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)において、韓国メディアが「サムスンとLGが新しい家電製品を展示したが、中国企業がパクるため、韓国企業の影響力が希薄化してしまっている」と批判したことを伝えた。
記事は、韓国メディアが複数の中国企業を名指しで「模倣した」、「パクった」などと批判したことを伝える一方、具体的にどの製品および技術が模倣されたものなのか言及がなかったと指摘。それにもかかわらず、韓国メディアが「中国企業が韓国企業の製品を模倣している」などと断じたことに疑問を呈した。
続けて、CESで中国企業が電動式一輪スケートボード製品を模倣し、他社の権利を侵害して米連邦保安官に差し押さえられたことは事実として存在するとしながらも、「これは名も知れぬ中国の一企業の行為である」と主張。世界の市場でシェアを獲得しているような中国の大企業が他社の技術を模倣すれば大問題に発展することは明らかであると反論し、「韓国メディアの批判は根拠がない」などと反発した。
一方で記事は、韓国メディアの批判は「中国企業の影響力がそれだけ大きくなり、韓国企業にとって脅威となっていることを示すもの」と別の見方を示した。また、日本企業もかつて、韓国企業のぼっ興に対して「韓国企業が模倣した」、「韓国企業がパクった」などと指摘していたと紹介した。
中国メーカーのスマホが韓国市場でシェアを獲得し始めていることは事実であり、韓国企業にとって中国企業は無視できない存在になりつつあることは確かだ。かつては日本企業に批判されていた韓国企業が今や、中国企業を批判する立場になっており、時代は繰り返されるということなのかも知れない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)