米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設計画をめぐり、移設を進める政府と反対する知事が激しく対立する中、行われた宜野湾市長選。安倍政権が推す現職の佐喜真淳さん(51)の選挙事務所では、24日午後9時すぎに当確の情報が伝わると、集まった100人以上の支援者から大きな拍手と歓声が湧いた。佐喜真さんは普天間飛行場について「一日も早い返還を実現していきたい」と語り、だるまに目を入れた。

 佐喜真さんは、「(普天間飛行場の)固定化は絶対許さないと訴えたことが市民に響いたのではないか」と勝因を分析。移設先については「言及する立場にない」と慎重に言葉を選んだ。支持者に感謝の言葉を述べると、指笛や「アツシ」コールが響いた。

 一方、辺野古移設に反対し、敗れた志村恵一郎さん(63)は「まだ信じられない。私の不徳の致すところで申し訳ない」と沈痛な面持ちで頭を下げた。同席した翁長雄志知事に向かって、「これ以上の基地負担はいやだという民意はある。知事には頑張っていただきたい」と述べ、握手を交わした。